第130話お披露目2

次は二式だな、二式はまず魔力を込めるとよし、ちゃんと魔力の刃で太刀になったな。さっ第2ラウンドといこうか。ゾンビはまだまだ後ろのほうから湧いてくる。


ゾンビの間を駆けるように太刀を振るっては一歩引き、切れ味を確かめるために色々な型を使いながらゾンビを斬っていく。首を落としては蹴りあげ体を斜めに切り上げ、胴体から真っ二つに横に剣を振るう。その度にゾンビの死体が積み上がる。普通の剣とは違い、血などで切れ味が落ちることなく、これならいくらでも切れそうだ。さすがに斬りすぎて足の踏み場がなくなってきたので本当は入れたくないが、アイテムボックスにまとめてゾンビの死体?を放り込んでいく。

 足場を無事確保し次は左側にも魔力を通し、柄のボタンを押すことでブーメランにする。コイツラはたくさん湧いてくるが、背丈はほぼ一緒なので一直線になるタイミングを狙って思い切り腕を振り抜き首を目掛けて投げつける。すると高速回転しながら、スパスパと首が転がり落ち体はドミノ倒しみたいにきれいに倒れていった。俺が以前使っていたエアーカッターと切れ味は変わらない風に感じた。ただ魔力消費を考えると今のほうが効率は良さそうだな。


「ナイト様、その武器やばくないですか?普通ソロでこれだけの数を相手するなんて無謀としか言えないのにまだ余裕ありますよね?」


実際そうだな。武器の性能が良すぎて一階層なら、歯ごたえを感じることが正直ない。きっと3式の大剣も同じ感じだろうな。だとすれば最後は弓の感触を試して帰るとしよう。

 俺は再び双剣一式にして柄を合わせて弓状に形態変化させる。手を伸ばすと弦が自動で発生して、弓を撃つ構えを取ると矢も自動生成される。俺は、最大威力の確認を、したくて限界まで引き、込められるであろう魔力を限界まで注いだら、再び群れになってきたゾンビのど真ん中を狙い放った。

 魔力を限界まで注がれた弓矢は光の帯を作り上げ狙った場所に届くと光の衝撃が一気に走り、すぐさまドガァーンと周りの地面ごと吹き飛ばし半径5メートルはあるだろうクレーターをつくりあげた。もちろんゾンビたちは、その衝撃に耐えることなど出来ず、少しの肉片も残さず消え去った。


俺とマリアは顔を合わせて、口を大きく開きあ然としていた。ディスの奴威力考えて作ったのか?それとも、俺が魔力込めすぎたのが駄目だったのか?とりあえずこれは、一旦封印かな、もう少し威力をコントロール出来ないと周りを巻き込んでしまう。


「ディスちゃんは、凄いです。双剣の威力もですが、この弓の威力は、一撃必殺ですね。これから私達の装備も作ってもらったら、こんなふうになっちゃうんでしょうか?気を付けて使わないといけないですね。」


地面にクレーターもつくり、ゾンビも一掃したので俺達は、一旦戻ることにした。

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