第106話出来る子

明日の祭典に備え部屋でゆっくりしていると、部屋をノックする音が聞こえ、ドアに向かうと、その先にいたのは小柄な女の子で腰にハンマーを携えた少女がいた。


「はっはじめまして、わっわっ私は、この度王様からの依頼で師匠からこちらに行って皆様の役に立つよう申し使ったディスと申します。本日からよろしくお願いします。皆様の役に立てるように頑張ります。ぜひ、皆様がしたいこととかあれば言ってください。難しいことほど職人魂に火が着きますので」


へーさっそく頼んでくれたんだ。まー師匠からと言われたからお試し的な感じだろうな。


「あっ師匠から手紙を預かってます。師匠から早めに読ませるように言われました。」


「いきなりの手紙びっくりさせてすまん。わしは、そのディスの師匠に当たるドボスという。今回は、王からの依頼とあって色々考えた末その子をお主に託すことにした。その子は、幼い割に感性もよく、色々なことを、教えればすぐ吸収してすぐ自分のものにしてしまう期待の子なんじゃ。まだ自分の凄さを理解していないがな。なのでその子に色々経験させてやって欲しい。そうすることによって今より更に成長して、お主たちもびっくりするような力を見せてくれるだろう」



へーこんな小柄な女の子がそんなに凄いのか。こちらとしては、嬉しい限りだ。それに、リザとヴィオラなら言わなくとあれこれ色々挑戦するだろうし、この子が、どんな風に成長するのか楽しみだ。


「師匠の方はなんか言ってますか?いつも師匠からは色々教わるんですが納得出来る作品が出来なくて色々やってるんです」


なるほど、納得出来る作品が出来ないというのは、更に上のものが出来るという確信がこの子の中にはあるってことなんだろうな。今の状態でも、出来はきっと普通よりいいんだろうな。


「あ〜手紙にはディスに色々経験させて、もっと成長させて欲しいだと。」


「はい、師匠からも皆さんの所で色々経験してこいと言われているので、たくさん色々やらせてください」


「あー任せろっといってもここでは、魔道具師のリザと錬金術師のヴィオラが色々注文するだろうから、逆にここに来たことを後悔しないことを願うよ、でも後悔よりも色々な経験で満足出来るものを作れるようになる楽しみの方が増えると俺は信じてるから一緒に頑張っていこう」


この子ならきっと色々成長して、俺たちにも新しいものを見せてくれるんだろうな。俺も、負けないように強くなってみせよう。

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