第76話 成長

お風呂やサウナの提供で、夜の警戒は、補給部隊の方が変わりにやってくれるそうだ。夜にしっかり休めるのは非常に助かる。ありがたく変わってもらおう。


ボーナス隊長さんからも、警戒は変わるから、明日からもお風呂とサウナを頼まれた。やはり、お風呂は、どんな人にも魅力的らしい。


「良ければ、今回の演習で土魔法のスキル持ちの方がいればブロックの魔法とコーティングをお教えしますよ。覚えることが出来れば、次回自分らがいなくてもお風呂が可能になりますし、水と火の魔法も必要になりますがね」

まっ水と火に関しては、とにかく出しまくって温度調整さえ気をつければ、どうにでもなるしな


「それは、助かる。ぜひ教えてやって欲しい。この穴を掘る技術は、罠にも使う事が出来るので非常に優秀な使い方だ」


素直に褒めてもらえるとやはり嬉しいな。なるほど、落とし穴か。試しに明日挑戦してみよう。


次の日、補給部隊のみんなさっぱりしていて体調も良さそうだ。やはりお風呂に入って疲れを取るのと取らないでは違うみたいだな。


森の中には、隊列を組みながら警戒して奥に進んでいく。俺たちは、大体全体の真ん中当たりにいて左右の警戒をしながら進んでいる。


少し進み左右どちらか分からないが、音が聞こえたので立ち止まり警戒する。右側からウルフが飛び出してきた。牙をだし今にも、飛びついてきそうな雰囲気だ。俺も、片手剣を構えいつ来ても大丈夫なように備える。互いの距離を徐々に詰めウルフが、前方のくぼみに足を取られた瞬間、行けると思い、思い切り飛びかかる。その、瞬間を待っていたかのように左の低い位置からもう一匹のウルフが飛び出してきた。


他の人も警戒していたがこちらの戦闘に気を取られていたのもあり、底位置からの攻撃に対処できなかったように見えた瞬間、ウルフの頭をめがけて高速の細い水弾が飛んできた。あまりの水の勢いに、空中でバランスを崩し地面に落下する。


水を放ったのはマリアだった。マリアも最近は、魔法の訓練のしていたので訓練の効果が発揮されたみたいだ。


俺も、負けじとウルフの攻撃を避けながら、浅い傷をいくつもつけていく。ウルフも傷つき最後のちからを振り絞ったのか今までで一番早いスピードでこちらに向かって噛みついてくる。俺は、片手剣で受け止めスキルイーターを発動し、スキルを奪ってからトドメをさした。戦闘自体は苦戦しないが、急襲の対応がまだ甘いなと実感した。


だけど、今回の戦いで、マリアの成長を感じ取れたのは嬉しかった

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