第62話 アリアとメルヴィス親子
この子と二人きりになるのも久しぶりですね。どうやらレイ様とティナ様たちもなにかを話しているようですし、私もアリアとこの機会に話さなくてはいけませんね。
「アリア、レイ様のことはどうお考えですか?」
「レイ様のことですか?私にとってレイ様は尊敬できてカッコよくて大好きで大変愛しいです」
なんか色々ありますが好きなことだけは、伝わりますね。ですがここで、はっきり言わなければ今後大変なことになりますからちゃんと伝わればいいですが。
「アリア、まず言っておきます。いくらアリアがレイ様との付き合いが長く大事にされていても正室になることはないでしょう。
いえなってはいけません。レイ様は今後必ず大きなことをします、その中で結婚もするでしょう。ですがその正室に元メイドでは示しがつきません。
私から見てティナ様も少なからずレイ様に思いを寄せているとこが見られます、王族とメイドいくら好きの想いが強くてもこの身分が変わることはありません。それは、理解できますか?」
アリアは私の顔を真剣な眼差しで見つめ答える。
「お母さん大丈夫だよ。私だって私が一番になることはないってわかってる。レイ様のことが好きな気持ちは一番だというのは譲らないけど。
ティナ様ともレイ様のお世話をしながら話す機会はたくさんあってティナ様もレイ様に想いがあるんだなと凄い伝わって来るの。私の身分は、どうあがいても平民でレイ様のメイドというのは、変わらない。例えレイ様と結ばれる日が来ても私が正室になっては絶対レイ様に迷惑をかけてしまう。だから、私は結ばれることがあっても、後ろで支えて上げられる人になりたい。お母さんみたいにレイ様に、助言出来るようになりたい。」
この子も、ちゃんと成長しているのね。私達は、後ろで、レイ様を支えて上げられる存在であること。それがレイ様にとって必ず信頼される大切な存在であること。なら私がアリアにすべきことは。
「アリアあなたの気持ちは分かりました。まだ不安なとこはありますが、これからの成長に期待しまょう。あなたには、私の全てを教えこみます。何が起きても冷静に全てに対応出来るように、もちろんメイドとしての嗜みも、あとは、母としてレイ様をどうやって落とすか。私もレイ様は愛しいですからぜひアリアには頑張ってもらってお義母さんにしてもらわないと」
二人を包む空気が柔らかくなり、御者を交代するまで笑い声がたえなかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます