第55話 スキルイーター覚醒

「レイ様が負けちゃった?やだやだ 血がたくさん出てるよ どうしよう なんとかしないと死んじゃうよ〜」


「レイ様が倒れてしまった。針くらいの傷ならすぐ治せますが、あの傷はまずいです でも、なんとかしないと」


二人でどうしようかと慌てていると、メルヴィスから声が響く


「二人共落ち着きなさい。あなた達が慌てたところでなにか進展するんですか?今は、レイ様をなんとか助ける方法を考えなさい」


二人は、メルヴィスの声にハッとして気を取り戻す。そうだ私達がいまレイ様を助けないとあのキンググリズリーを誰が倒すというのだ。


私達は、レイ様を信じよう。レイ様が復活してくれればあのキンググリズリーだって倒してくれる。


その時、レイ様の方からレイ様の声なんだけどなにか違う声が聞こえてくる。


「ユニークスキルホルダーの仲間よ 我が声に答えなさい 答えねばこの者は5分と持ちません」


私達は、急ぎかけ寄る。


「急ぎこの物の血を止めなさい 早く止めなければ手遅れになります 手段は問いません」


私達は、考える。手段は問わない。そして、私達にできること、私は思いついてしまった でもそれはレイ様を傷つけることになる、でもやるしか無い。


「レイ様ごめんなさい ティナ様レイ様を抑えといてください そして私がやるのを見たあと傷を治してください。血は私が止めます」


ティナ様にあとのことを頼み、私は血を止める為にレイ様の傷の表面を火魔法で焼いた。 レイ様は意識はないがかなりの痛みなのだろう。体が反射的に跳ね上がる。ティナ様に抑えてもらってよかった。

狙いが外れたら余計な傷が増える。レイ様ごめんなさい 痛いよね でもこれで血は止めてみせるから。


アリアさんが辛い表情をしながら、レイ様の傷を焼いていく。ごめんなさい、私が傷を塞ぐくらいの癒やしの魔法が使えれば……… アリアさんのお陰で血は止まった。 私は全力で焼けた傷を治す。例え完治までいかなくても動けるくらい傷を治してみせる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る