第54話対キンググリズリー2

キンググリズリーから王の威圧を奪い取ることに成功してスキルレベルも2になった。お陰で先程よりは、体にかかっていた威圧感も楽になる。


楽に動けるようにはなったが、スキルを奪っただけで倒せたわけじゃない。さて、どうやって倒そうか。


キンググリズリーは、こちらを見ると笑ったように見えた。その瞬間、体になにかが突き刺さる。


おれは、慌てて距離を取りなにが刺さったのかを確認すると、どうやらやつの毛のようであった。


やつはどうやら硬質化の力を使って自分の体毛を鋼の針のようにして、飛爪を使って飛ばしてきたらしい。何回もやられて出血多量は避けたい。


「ティナすまない 村人にやったように俺にも、回復を頼めないか?やつの遠距離攻撃は簡単に防げないみたいで、血はあまり流したくない」


「はい、血が流れる前に傷はふさいでみせます ですが、それも限りがあります。気をつけて下さい」


これで、多少あの遠距離からの攻撃はなんとかなるかな?当たらないのが一番だが。だがそれにしてもやつを倒す決め手があまりないな なにか、でかい一発を決めないと。


戦いはじめて、どのくらいたったのだろう?お互い決定的な決め手がなく膠着している。


今自分の中で、最も強い攻撃であろう風刃を使ってみたんだが、やつの風の鎧や硬質化であまり効果は無い。


いい加減こっちの残りの体力や魔力がやばいな。金剛も切れかかってるし、でかいの食らったら死ぬぞまじで。


やつの腕が当たり始める 致命的ではないがかなりやばい やつもこちらが弱ってきてるのを理解したののだろう これでもかと攻めてくる。


ガクッ 足がもつれてしまう 体力が切れ始めたのか足が止まる。


やつの腕が腹部に直撃、その瞬間グサッと感じたことのない痛みと熱さが体に伝わり動揺する。


その場で倒れ傷を確認すると、腹部にきれいに穴が開いていた やつは0距離での飛爪を使い俺の腹に開けたらしい。


腹から血が流れていくのが分かる だんだん体も冷たく寒くなっていく。


『ユニークスキル スキル喰らい(スキルイーター)の保持者の生命維持の危機を感知 スキルイーターの強制介入を持って生命を保護します。』頭にそんな声が響くと同時に俺は意識を失ってしまう。

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