第32話 兄弟帰宅 ついに追い出される?

いやー練習は必要だがいいスキルが手に入った。 これからゆっくり練習して、扱えるようになれば俺にとって有効な武器になるのは間違いない それに、半減とはいえ状態異常にも対応出来るようになった。


正直、あの親のことだからいつ追い出されてもおかしくないと考えてる。


屋敷の掃除をしている時、すれ違う時があるが、俺を見る目が日増しに冷たくなっていくのを感じている。


そんなことを感じながら今日もお風呂に入り、さっぱりしようと地下に行こうと思ったら、屋敷の方が騒がしくなってきた。


何事かと思って見ていると、アリアが血相を変えてこちらに走ってきた。


「レイ様 大変です いっいま、早馬での連絡でレイ様のお兄様のお二人が帰ってくるそうです」


なるほど それなら確かに騒がしくなって当然か まー正直転生して、記憶が戻ってきた時には二人は屋敷にいなかったからな。



二人は次期当主と補佐の勉強の為に王都の学園に行っていたのだ


正直どうでもいいんだが、行かなければ何を言われるか分からんしな この屋敷では、俺は能無しということになってるし


屋敷の隅っこで小さくなって待っていると、馬車が到着し二人が出てくる あれが、俺の兄かー なんだろう血が繋がってるとはいえ 今となっては何も感じないなと見ていると目が合った


「おー レイじゃないか 久しぶりだな よく顔を見せてくれ」一気に近寄り、俺の顔を揉みほぐす その手がだんだんと力が入り、痛くなる なんだこいつ、なんのつもりだ。痛いじゃないか、離せよと考えていると


「この俺様と、こんなやつが血が繋がっているのか なんとも残酷なことじゃないか こんな能無しに一族の血が流れていると思うと嘆かわしいぜ」


へー なるほど、能無しのことは伝わっている訳かだか、安心したよ 能無しと思われているなら俺の、ユニークスキルのことはやっぱり知られてないみたいだ


「俺様が帰ってきたんだ もはやこの屋敷にお前は、不要 すぐ追い出してやるからな」

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