興味がそそられてほしい書き出し選手権

 鼓膜を破らんばかりの爆発音がこの街を埋め尽くしたのは、つい数秒前のことだ。


 何が原因かは想像もつかない。誰もが一斉に恐怖に堕ち、ただ一つの存在に畏怖する世界が、実際にあるとは誰も思っていなかった。それが実は身近にあって、自分の身にそれが降りかかるという予感も、誰も抱いていなかった。


 今が戦時中でもなければ、ここが無法地帯なわけでもない。この街はひたすらに、『平和』なはずだった──。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る