第10話 かぐや姫の勉強法

『ワタシ達の勉強ね。

あなた達みたいに記憶や暗記の単純作業はないわ。

一回で覚えられるからね。

それに、必要ないものまで覚える必要もないわ。

「どうしたら、記憶や暗記の仕方」をわたしたちは学ぶわ。

だって、考えてみなさいよ。

記憶するために、繰り返し書いたり、公式をみたりするわね。

けど、記憶する方法を学べば一生使えるわよ。

記憶する方法は、コツさえ分かれば余裕よ。

「できない」と思った時点で、できないのよ。

簡単にさくさくっと説明するわね。

竹取物語の冒頭から全文を言葉にしてみて。

『今は昔、竹取の翁(おきな)といふ者有りけり。野山にまじりて、竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば讃岐造(さぬきのみやっこ)となむ言ひける。その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いと美しうて居たり。翁言ふやう、『われ朝ごと夕ごとに見る竹の中におはするにて知りぬ。子になり給ふべき人なめり』とて、手にうち入れて家へ持ちて来ぬ。妻(め)の嫗(おうな)に預けて養はす。美しきことかぎりなし。いと幼ければ籠(こ)に入れて養ふ。・・・・・・』


こんな感じね。

これを一語、一文思い出せるひとは少ないわね。真面目に暗記した人は覚えている人とは、

「今は昔、竹取の翁(おきな)といふ者有りけり。野山にまじりて、竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば讃岐造(さぬきのみやっこ)となむ言ひける」くらいまではいけるわね。


あとは全ての起きたことを記憶できる人は覚えられるわ。


けど、私から言ったら無駄ね。

言葉をおっているだけ。


次に、竹取物語「かぐや姫」の童話を説明してみて。


あなたたちのAIを使ってみるわ。

「かぐや姫は、竹取の翁が竹の中から生まれた美しい赤ん坊、かぐや姫を発見する物語です。かぐや姫は急速に成長し、多くの王子が彼女に求婚しますが、彼女は難題を出し、誰もが失敗します。最終的に、彼女の出自が明らかにされ、月の仙女であることが分かります。彼女は地球を離れ、竹取の翁との別れが涙と共に描かれます。この物語は愛と別れ、神秘、人間の欲望についての感動的な物語」

こんな感じね。

ほとんどの人が、イメージで記憶でき覚えているわね。


さぁ、わかったかしらこれで?

記憶は「イデア↔意志(感情)↔思考・暗記」なのよ。

イデアを説明しだすと、長文になり無と有の永久の冒険へでかけることになるからやめていくわ。

言葉にできないものだからね。


あなたたちに必要な記憶をまとめると、かぐや姫の童話をイメージするときは感情で覚えているわ。

「竹を切って育てている(楽しい生活)と、愛着がわき求婚して束縛しすぎて(執着)、かぐや姫は月へ旅立ってしまった(悲しい)」と覚えていられるの。

これが、意志(感情)としての記憶ね。

思考(暗記)としての記憶は、短期的なのよ。

すぐ忘れる。

忘れるということは、イデアから離れる必要のないものなのよ。

必要なものは、「ア」イデアになる。

アイデアは、永久の記憶でもあるのね。アカシックレコードとか呼ぶ人もいるわ。

こういった、根本の記憶を理解していくと、無駄なことを覚えず、すべてを覚えていられるのよ。

これが記憶力の正体。

そして、記憶は、いまを通じ、過去を思い出しているだけ。

だから、記憶なんてものもないのよ。

ここまで進んでしまうと、無と有のイデアの勉強になってくるわ。

「ふふふ」これがわたしたちの勉強。


タケノコの刺身のアイデアが生まれたら「かぐや姫」までよろしくね。

「さぁ、このタケノコの刺身食べて味覚と感情を使って記憶しましょう」っと。

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