【実用】小説の書き方についてあれこれ考える -改訂版-

第37話 ヒロイン周りのサブキャラの大まか設定

　ヒロインが出来て、副産物で設定とテーマと大まかなストーリーが決まりました。

　恋愛要素を絡めるなら、主軸である「ホテル建設騒動」に関連付けないといけないので、カレシは反対運動に身を投じている人の方が都合が良さげ。ついでに運動の矛盾もカレシを通じて描けそうですからね。

　ここはやっぱ運動屋さんが絡むビジネス社会派運動ということにして、ぜんぜんまったく巣鴨に無関係の出身＆住居のリーダーグループに、過去の活動が沖縄基地反対だったり築地移転反対だったりで、地元ってわけでもないのに、から始まって、なんだか活動に脈絡がないことに疑問を持ってもらって。野良猫保護とかまでやってる。

　それをカレシはまったく問題視してない、声を上げていくことが大事、という感じで活動のための活動、ミイラ取りがミイラのノンポリに堕している、というトコ。ヒロインからは、色んな運動の場にいっちょ噛みしてるだけに見える→なんか旨味でもあるんじゃないか？の疑念にまで膨らむ。

　巣鴨の婆ちゃんはモガだった頃の時代の空気や反発、東大講堂占拠事件、安保反対運動の異常な熱気などの思い出を語る。（ストーリー性からして必然で絡む要素、どう絡める？）

　ホテル側の人間、登場させる？　ストーリーラインがこれ以上ごちゃごちゃするのは制御しきれない、ならボツ。（安易に王子様キャラ出さない！　ブレる！）

　……とまぁ、こんな具合に決めてって、

　必要最低限で、ヒロイン小百合の他に、「巣鴨の婆ちゃん」と「運動家のカレシ」と「運動の中心グループ複数名」が登場することが決まりました。あと、賑やかしで「商店街の面々」も必要になるかと思います。

　登場人物は、少ないにこしたことはないと思います。役柄を整理して、出来るだけ兼任の方針で。というのも、物語の各種マテリアルというものはあくまで人物に付与する特徴と捉えるべきと思うからです。キャラを濃ゆくするワケですね。

　社会派のストーリーが思いがけずで立ち上がってきましたが、物語ですから、これ社会派のイロイロと見え隠れする問題というのは主役じゃないと思うんですよ。そんなモン、誰がカネ払って読んでくれるんだ、て話で。X（ペケった）に連投でもしとけ、という話ですよ、少なくとも小説じゃないと思うです。

　大事なコトですが、小説を書くために調べる程度のことは、ほんの表面事でしかないので、その程度で本格的に問題自体を俎上に乗せて書けるとか思うのはおこがましいです。あくまで小説だから、テキトーに調べた程度であっても「推論」が書けるんだ、というのが私の捉え方です。

　あくまで、それらの問題に向き合っているキャラクターというのが主役。

　その同じ問題に、向き合うスタンスが違うキャラが複数登場して、そのスタンスの違いでまた見え方が変わりもするし、お互いのスタンスの長短が際立つ、というわけで、補完し合うのが関係性を描くメリットというか……

　なので、ここでサブキャラの履歴書を作る時は、ヒロインとの対比で書いた方が整理がついて後々使いやすいと思うんですよね。

　では次のページで、カレシの履歴書も作ってみたいと思います。

　履歴書（厚生労働省バージョン）の記載項目

　◆（写真を貼る位置）

　◆氏名・生年月日・性別

　◆現住所・連絡先（現住所以外に連絡を希望する場合のみ記入）・電話番号

　◆学歴・職歴

　◆免許・資格

　◆志望の動機・特技・自己PR・アピールポイントなど

　◆本人希望記入欄（特に給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望）

　JIS規格だとさらに追加

　◆通勤時間

　◆扶養家族数（配偶者を除く）

　◆配偶者

　◆配偶者の扶養義務