第36話 エピソードを思いつくまま書き留める

 ヒロインの履歴書を作ってくうちに、ぼんやりとストーリーも出来上がったんで、今度はいつも私がやってるまんまの「アウトライン構成のメモ書き」を綴ってみたいと思います。これは別に項目なんか何もなくって、思いつくままを何の変哲も無いメモ用紙やチラシの裏紙やノートのページちぎったヤツやらに書いてるだけのモンです。そのまんまをここに再現してみます。


 いわゆる、「思いつくまま、すべて書き出してみる」という行程に相当するのかも知れませんね。だいたいこれを書いた後は、都度に足りない部分を調べながら執筆して作品を書き上げています。



<メモ用紙>

過去形で始める。現在地点は令和で、舞台は平成。地の文は令和と比較しつつで書けるし、面倒ならボツ。平成は昭和と比較しながら暮らしてたりしたから、それをさらに令和で振り返る構図になる。文章ルールのポイント、ココ!


地の文は令和の価値観で過去を語る、セリフと行動は平成の価値観で現在形になる。


婆ちゃんは大正、戦中戦後の価値観。小百合は平成、舞台の頃の時代は巣鴨で昭和が残る商店街。商店街の人々は当然昭和の価値観になる。渾然。


小百合は自分の名前について複雑な感覚。古くさい気がするし、その古くささが一周回ってカッコイイとも思う。レトロな街並みを誇りに思う反面、トレンドで新規なオシャレタウンを羨ましいとも思っている。


大学で憧れのニュータウンに入ったけれど、見えてきた「裏側」に幻滅もしていて、どこも表裏があるのは予測してしかるべきだった、裏があるのは当たり前、トレンドを鼻に掛ける人々の古くささとか、オシャレ感とはほど遠いマウント思考が見え隠れした時のゲンナリさとか、オシャレのせいで窮屈そう、と見えたりで、巣鴨とハイソタウンの地続き加減を再発見。←スタート地点。


閉塞感。どこも同じ。うっすらとした諦観。そこから急展開して物語りスタート。


傲慢さが巣鴨の一角を崩してオシャレタウンにしたがっている。トレンドなホテル。観光客目当てのハイソ向け高級ホテルを中心に再開発計画。でもこれ本当にここに必要? 他の候補地というか、行政がテコ入れするなら近郊の過疎地域だろ問題。てか、一極集中は分散させるのがセオリーだろ問題。など絡める。汚い世界だ、てのテーマに。人情と泥臭さはセット、オシャレと薄汚いマウントもセット。


再開発と銘打ってるが実情はホテル建設ありきの後付け計画。なので観光財産になる可能性を、賄賂かなんかで目を瞑っただろの大人の事情が見え隠れ。昭和の遺産的価値=江戸や明治大正が遺産なのを気付かず、壊して回った歴史的過去引用。ハイカラ時代にもあったな感で再現。


ホテル建設とキナ臭さがセットになってたら当然、反発の反対運動も起きてるはずで住民立ち退きはホテルへの便宜だ、という告発も起きるだろう。キナ臭い政治家も登場するだろう。その辺の事情通キャラ、どういう関係で出すのがいいか。


でもホテルや企業が100%危ない橋と解ってる案件を踏むわけないから、なんか理由が必要。正当化できる理由。→戦後昭和初期に乱立した無計画造成地なら? 災害時の危険性、は錦の御旗になるかどうか。ホテル建設ありきだから多少強引、だけど一理あるよね感で。


火災事情ありそう。大型化した消防車など、車が入れない道路事情と絡める?


割と多くの中堅都市における土地開発はパッチワーク式で、古い建築もギリギリ残せるだけ残したい方針が強いと思われるんで、要調査。(それだけに大規模開発となるとたいがい何か絡んでる。絡んでない時はのんびり30年計画等が普通と思われ)


 30年計画がだいたいのデフォなのに、なんでそんな急ピッチなの? ここら辺に物語的見せ場置けたらいい。地方や政令都市あたりのそのデフォがもしかして東京だけは無かったりする? もしそうなら、何か臭い。調べる。


 反対運動と接触することで見えてくる運動の裏側。マッチポンプ構造。


 運動屋という存在、何にでも火をつけて反対運動にして、逆転的にはそれで地域住民の不満をガス抜きしているのか、という疑惑。この世に正義なんかない、とかヒロインが呪詛で唾吐きしたり。


 この話の着地点、探す。



起=ホテル建設の噂耳にする・情報集まってくる

承=反対運動と接触(活動に入る?)

転=出会いと別れ(ラブロマンス絡める?)

結=(どこで締めるか)



<メモ用紙おわり>

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