第10話 完結した短編を書くと練習になる理由。

 前ページの作品、自分で「やっつけだ、」ってゲロっちゃってますが、ほんとにやっつけで書きました。なんも下調べしてません。元から知ってた知識だけで誤魔化して書きました。なのでクオリティは低いです。


 だけど今までに提出した例題作品三つに比べると、ちょっと毛色が違うのは読んでもらえば解ると思います。いちおうですが完結してますんで。ちょっと尻切れ感が酷いですが。これもクオリティ低い一因に数えてもらって構いません。


 他の三作品は冒頭部のつもりで書いたけど、この作品は曲がりなり仕上げてます。なのでテーマもお出ししたいメッセージも入った状態です。題材は今世間を賑わせているあの問題です、一目瞭然と思うんですがちゃんと通じてますかねぇ?


 私はアレ、事務所ひとつの問題だなんてまったく思っておりませんので、業界全体のトーンがまったく同じであの事務所だけが異次元ってわけじゃないということでテーマに採らせてもらいました。業界全部が麻痺ってバグってるよね、というコトで。まぁ、それは今関係ないので横へ置きます、よっこいしょ。


 まず、完結している掌編を作るのは、これはガチで練習になると悟りました。大長編でも文庫本サイズでも、やることは基本同じなのでそれの凝縮版ということになって、まぁ、当たり前の帰結です。


 特に私のように「作品構造が弱点」な書き手にはお薦めの練習法かと。


 終わりまで書くって大事なんですね。イミを取り違えていました。ちゃんと完成形で仕上げることを意識して作品を書く、ということが大事なのでした。以前の私は、冒頭部ならとにかく読者の気を引くことを第一に持って来ていましたが、そもそも冒頭部は「作品の全体像が把握出来ていないと書けない」ということなんですよね。理解してませんでした。いや、リクツは知っていたものの舐めていました。そんなこたぁないやろ、とナメくさってました。


 最初から設計図を完全に引いてからでないと書けない作品と、そうでない作品があると思っていたんです。設計図など要らないジャンルもあるじゃないか、と。ラノベのテンプレ作品なんかは誰も下準備などせずに書き始めるに違いないと思ってたんですね。ちゃんとプロット作ってからでないと書けない作者さんも多いでしょうに。


 作品の一行目を書き出す前に、用意しておくべきものが幾つかあるんです。


 まず、読者に何を感じてほしいのか、いわゆるテーマというヤツやメッセージみたいなものですね。これは一行目を書く前に必要です。

 それからそのテーマやメッセージをどういうお話を使って伝えるかを決めねばなりません。必然で物語のアウトラインは出来てないと困ります。


 誰がどこで誰と何をしてどうなる話なのか、それが決まればどういう切り出し方で物語を始めたら良いかを考えることが出来ます。やっつけのぶっつけ本番で、センセーショナルだけを狙って書いた冒頭よりも良い冒頭になると思います。

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