幕間:Rainy day

 雨の日。


 雨音だけが響く局の中、鏡台を前に端座し、じっと鏡を見つめる。


 そっと、左目を覆う白布をほどいた。


 完全な顔が露わとなり、磨かれた鏡面に映る。


「………………」


 しばらく鏡の中の自分と向かい合い、眼帯を巻き直す。目を逸らす代わりに鏡を筥へと戻した。

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