第4話

俺は、斗真が裏に入ってきていたことすらも気づかないくらい夢中になっていた。

俺が斗真に気づいたのは斗真が俺の肩を軽く叩いたときだった。


「?!?!」

「先輩、もしかしてあの振動だけでこんなになっちゃったんですか?」

「やっぱお前かよ!!あんな平然な顔しておいてよ!!こちとら、苦しかったんだぞ!!」


斗真は微笑んだ。その微笑み方は、今までにないなんかこう…小悪魔みたいな感じだった。


「先輩、今シたいんですか?」

「は?それお前、どういう意味で…」


斗真は俺の耳元に来てこう言った。


ですよ。」


た、楽しいこと?なんじゃそりゃ。


「ま、まあなんでもいい。…が治まるならその楽しいこと…?やらをしてくれ。」


斗真は意味深な笑みを浮かべ、言った。


「じゃあ先輩、バイトが終わるまで我慢したら最高のパーティーを開いてあげますよ。俺の家で。」


まてまて嘘だろ…?ただでさえ今も疼いているこれを我慢だと…?


「と、とりあえず抜いてもいいか?流石にこれで帰るのは世間体が…」


確かにそうだ、と斗真は考えるポーズをする。10秒くらい経ったあたりで、とある提案をしてきた。その名も、『シャワーで抜こう大作戦』。


「なにが大作戦だよ。大作戦という名の応急処置だろ。」

「店長にシャワールーム借りてもいいか聞いてきますね。」

「(こういうときはほんとに気が利くんだよな…)」


少し斗真と話していたからか、ブツの疼きは若干収まっていた。

そして斗真が戻ってきて、OKサインを出してきた。

まあ、もう抜けるならなんでも良いんだが。



◇◇◇◇


今のこの俺をアニメーションのエフェクトで表すとしたら、漏れる寸前まできていたときに便所に辿り着けて、全てを終わらせてすっきりしたあとのあの顔まわりによくついてるキラキラエフェクトだ。決してゲ◯ではない。失敬。


いやぁ、これほどまでの快感はいつぶりだろうか。…っと、このあと、とやらがあるんだったなあ…?これ以上の最高はないだろ。


「先輩?抜けました?」

「おう!抜けたぞってこんな公共の場でしかもそんなセンシティブな内容を大声で言うんじゃねえ!!!」

「あらあら。じゃあ帰りましょうか。」


このあと、俺が予想していたものよりもずっと『最高』なパーティーが繰り広げられるのであった。

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