5話
次の日
放課後になり、私たちは、
映画部が撮影をするという体育館にやってきた。
真壁「おおー!やってるやってる!」
そんなわちゃわちゃな私たちは、
体育館の扉に隠れて、萌菜を探す。
「あっ、萌菜いた」
美雪は六路木先輩と話をしていた。
っていうか萌菜、セーラー服似合いすぎでしょ…
可愛い……
だけど男たちが見ているのは萌菜ではなく、
瞬 「あれが松井か」
佐木「確かに美人ですねぇ…」
真壁「いいな。彼女にしたい。」
「いや、美人だけどさ…萌菜を見に来たんじゃん」
そして、瞬がもっと注目していたこと、
はじめ「E!」
でしょうね。そこしか見てなかったんだろうね。
長谷川「先輩!女の子をアレの大きさで判断するのはやめましょうよ!」
真壁「お前らシーって!」
だけど長谷川くんの声があまりにも大きく、
みんながこっちに気付く。
そして萌菜も気がつき笑顔になるけど、
一瞬で顔をしかめた。
瞬「よぉ!」
気づかれたならしょうがない、と
体育館の中に堂々と入っていく。
「誰だよ。部外者が勝手に入ってくんな」
そう言いながらやってきたのは、
映画部員らしき男子生徒。
瞬がその男子生徒をなだめようとしたけど、
真壁先輩が割って入った。
真壁「部外者とは心外だな。
ミス研部長の俺に断りもなく、
静間を勝手にスカウトしたのはどっちだよ!」
六路木「あぁ…まぁいいじゃないか。
あの見学者ってことで」
すると、六路木先輩が仲裁に入り、
撮影がスタートした。
パッと萌菜に照明が当たる。
六路木「静間さん、セリフ」
萌菜「いつか…ぶ…舞台に立って見せるわ」
カタコトながらも、萌菜がそう言うと、
ステージの緞帳が勝手に開いた。
みんなが、なんで開いたのか
分からないといった様子。
その様子からして、ここで緞帳が
開く予定ではないようだ。
緞帳が開き、あらわになったステージには
"操り人形のようなもの"が吊るされていた。
瞬がステージに近づく。
「ちょっと!瞬!」
私も慌てて瞬の側に行く。
と、隣の瞬が怖がっている私に気付き、自然と手を握ってきた。
違う意味でドキドキしちゃう。
だけど次の瞬間――。
その操り人形の仮面が落ちて、
その人形。
いや、人間。
「ええっ!?」
萌菜 「ひゃっ!」
松井「きゃあ!」
"奥田"という人の顔があらわになった。
それからしばらくして、
瞬が呼んだ警察がやってきた。
なぜ、警察を呼んだか。
それは、
吊るされていた奥田さんは亡くなっていたからだ。
「ごめんね〜!ちょっと通してね〜」
この人は瞬の兄。私も昔から付き合いのある、刑事をしている人、裕生さん。
瞬「で、何か分かったことあった?」
それから、映画部員の事情徴収が始まった。
だけど皆、アリバイなしということしか
わからなかった。
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