彼は人魚釣りを生業とする家系である。先代で廃業し、今は魚釣りをしている。ある日、キョウチクトウの人魚を釣り、彼女の花を渡される。廃業したものの、彼のところには鉱石人魚や植物人魚、様々な彩り多様な性質のの人魚の問題が持ち込まれてくる。キョウチクトウの人魚、というワードに一目惚れしてしまった。人魚以外にも、都会に出掛けると他の生き物と遭遇したり、なんだか閉じ籠って過ごしてみたくなるような世界観。
【こんな人におすすめ】・自然との関わりに興味のある人・淡々とした物語を好む人・文章から心の動きを読み取る人【感想】海に棲みヒトを喰らう人魚と、その人魚に魅了された釣り人の話です。つかず離れず。関わり合って生きていく姿が、厳しい自然との絆を示すようでした。空気感が非常に心地良いのです。
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