再会 参

次の日...

「来ないな。」

8時はもう、とっくに過ぎている。12時だ。

みつるくん、もうずっと4時間も外で立ってるけど、中入らないの?」

図書館で働いてる職員、金城きんじょうさんが尋ねてきた。

で待ち合わせしてるんだ。」

「たまに思うけど満くん、素直すぎない?いくらなんでもこんな真夏日に外で立って待ってる子そうそういないよ?熱中症で倒れるよ。」

確かに水分補給はしているが熱中症で倒れてしまったら本末転倒か。そう思った瞬間

「すいません!遅れました。」

来た。来たのはいいのだが...

「なんでそんなにずぶ濡れなんだ?」

「ちょっといろいろありまして...」

目を逸らす。そのいろいろが気になるんだがな。

「図書館入りましょうか!」

「・・・いやいや、先に着替えろ!風邪ひくだろ!?もういい、家に来い!服貸してやる!」

思わず言ってしまう。金城さんは

「その子、島で見たことないんだけど...」

「転校生だ。」

「ああ、転校生っていう存在都市伝説かと思ってた。」

何気に真剣に言われ、返答に困ってしまった。

「そ、そんな!?家にお邪魔するなんて畏れ多いです!」

「いいから来い!では金城さんまた、今度来ます!」

「あ、うん...」


「おかえり、みつ...って!?その子どうしたの!?早く着替えないと!」

「こ、こんにちは...」

部屋に行く。

「サイズは合うか分からんがとりあえず着替えろ。しばらく私は壁を見とくから。それに幸い背丈は似ているから絶対着れんということはないだろ。」

「は、はい。ありがとうございます。」

数分後...

「ほんとにサイズぴったりだな。」

「はい、びっくりです。」

ガチャ

「サーターアンダーギーいる?」

「母さん、ノックぐらいはしてくれ。まあ、欲しいが。」

「こんにちは...」

「さっきも言ってなかったか?」

「ほんとに初めてね、満が友達連れてくるの。」

確かに人を連れてきたことはなかった。

「そ、そうなんですか。」

なぜそんなに緊張してるんだ?よく分からん。

「じゃあお母さん、下にいるからおかわり欲しかったら言ってね。」

そのまま下に降りていった。

「まあ、いろいろ聞きたいことがあるが最初にひとつだけ聞かせてくれ。なんでずぶ濡れだったんだ?」

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