第4話 嫉妬?

翌日。放課後


優香のクラスに行ったがそこには誰も居なかった。

周りを見渡すといつも優香と一緒にいる女子グループの奴らがいた。


「あのさ。」

「ん?なに?」

「優香は?」

「あー今日休み。なんか昨日から吐き気がするらしい?」

「そうなんだ。大丈夫かな。」

「しらね。」

「なんか軽いんだね。友達が風邪引いてるのに。」

「こいつ。」

そう言って女子グループは笑い出した。

「なに?」

「バカじゃないのあんた。」

「は?俺は学年で5位の学力を持ちます。」

「お前がそれで?」

「なんか変なことでも?」

「別に。まあお前もう優香と関わんないほうがいいと思うよ。」

「なんで。」

「学年5位ならそんぐらい考えたらわかるでしょ。」

「言えよ。」

「自分で考えなよ。」

「言えよ。」

「もうきもい!どっかいけって!お前がきもいから優香は今日休んだの。優香と関わらないでそれだけ!」

「は?」

「きもいからどっか行けよ。」

俺は舌打ちをして教室を後にした。


何言ってんだあいつら。俺のことが好きじゃなかったら一緒に帰ってくれないだろ。だから勉強出来ない馬鹿どもはどうしようもないな。何勝手に妄想してんだよ。


しかもめっちゃきもいって言われた。明日先生に相談しよっと。


それからしばらくぼーっと歩いて昇降口まで歩いた時。

「…ッ」

誰かに吹き飛ばされた。そして胸ぐらを掴まれた。

「てめえ。」

「なんですか?離してくださいさい。」

「黙れ。優香に謝れ。」

「は?なにか謝ることでも?」

「あるだろカス。」

「人違いでは?」

「そんなことはない。お前は梨田。そうだろ。」

「そうですけど。何か?」

「はあ。人間として終わってんなお前。」

「はあ?」

「絶対明日から優香に関わるな。」

「なんであなたに強制されなきゃ行けないんですか?」

「優香には強制したのにか?」

「なに言ってんの?」

「話にならんな。お前。」

「嫉妬ですか?」

「キィショォお前。」

「何言ってんだ?」

「話にならんな。帰れ。」


そう言って突き飛ばされたのでまた転んだ。ムカついたから一発殴ってやろうかと思ったが。振り返ったらもういなかった。


ーーーーーーーーーーーーーー


今日はいろんな人にきもいとかキショいって言われた。

なんでそんなこと言われるんだろ。


きっと嫉妬だよね。


ムカついたから一発殴ってやろうと思ったけど殴れなかった。

俺って大人だなぁ。


まあ明日先生にちくるわ。


とにかく誰が嫉妬したって。優香は俺のもの。

ハニー。早く俺の元へ。


ーーーーーーーーーーーーーー


(優香side)

彼氏から連絡が来た。

『明日も来ない方がいい。よくないことが起こる気がする。』

「わかった休む。」

『先生にちょっと相談してみる。何か対応してくれるかも。』

「ありがとう」


「はあ。」


私は大きなため息をついた。

梨田。きもい。

すごいやつと友達になってしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る