第11話 ああ、諸行は無常なり

 高校生の時分、MSX2+のキー入力がおかしな事になりました。


 よく調べてみると原因はShiftキーの故障。キーは離すと当然浮き上がる状態になるものですが、中でどうなっているのか沈んでいる状態に。これは常にShiftキーを押している事になります。


 普通のアルファベットならば大文字になるだけで問題ありませんが、ディスクアクセスが起こらない!フロッピーが使えないのです! 


 ディスクドライブを扱う際にはメモリを使用しまので容量が減ってしまいます。内蔵型では切り離す事もできないので、立ち上げる瞬間にディスク操作のオン・オフの切り替え操作があるのです。


 MSXではShiftキーを押し続けているとディスク動作を完全に切り離す事になるのです。つまりキーが壊れて「常に押されている」状態ではディスクが切り離されている事となり、フロッピーでのゲームが出来ねえ!!


 修理に持っていくと時間もお金も掛かるのでどうしようと考えていると一策思いつくことに。


 電源を立ち上げる時に曲げた針金をShiftキーの裏側に引っ掛けておけばキー入力は受けないハズ・・・成功しました!まさかこんなインチキなやり方で解決するとは思わなんだww

 以降、針金を使わずとも問題なくなりました。



 それから1年後に用事から帰って夜遅くにMSXをしていた私。突然モニタの画面が切れる事に!


 突然の事にパニックになります。しかしMSX2+本体は問題無し。実は最初のMSX1はモニタと一体化しているのでMSX2+はそのモニタにテレビ接続していました。なのでモニタが壊れてもMSX2+にはまるで影響が無いのです。


 ひと安心ですが別の問題に気付く。

 画面が見れないので本体だけじゃプレイはできねぇ!家のテレビは旧型なのでビデオ端子なんざついてねぇ!!またビデオデッキも旧型の上に半分壊れていた状態。


 そして何よりMSX1を放棄せざるを得ない。モニタと一体化している本機は本体を切り離せないのです。


 何とか騙しだまし使っていましたが完全に沈黙。考えた末にこのモニタを廃棄する事にしました。当時は現在と違い近くに粗大ゴミ場なるものがあったので置くだけで回収してくれました。



 私にMSXを教えてくれたPAXON PCT-50よ、さらば。



 当時家の近くに出来た某「ワコー」の電器店にて安物テレビを購入。ご存知の事かも知れませんがMSXは専用モニタが必須ではなかったのです。この辺は家族計算機と同じでした。性能では負けていましたがww


 気を取りなおして昔のゲームでもしよっかなぁとプレイすると・・・動きません。どうして?MSX2+はMSX1の上位機種だから問題ないハズだろう??何度やって見てもダメでした。


 雑誌記事やネット情報でも掲載されていますが、少ないながらMSX1のROMカセットの中にはMSX2では動作しないものもあったようです。何事も完璧には行かないものよ。



 そして今度は本当にフロッピーが読みこめなくなりました!


 ディスクアクセスの回数が増えるとディスク内部のベルトゴムに負担がかかり、ゴムが切れる事でフロッピーが読みこめなくなるのです。


 これはさすがに自力ではどうにもならんので近くの電器屋に預けてメーカー社に修理してもらいました。当時の懐具合で2マンは痛い。

 メーカーは製造販売終了から5年間ほど製造部品を保有しているため、ギリギリ期限内だったから修理が出来ました。


 しかしこれ以降は修理もしてもらえねぇ。慎重に扱わないと。

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