第2話 MSXとの出会い

 前話より2年後。


 初登場した「家族計算機」もこの頃では一家に一台と普及してきました。

 依然ウチでは所持せずやり方も分からんかったため、ダチの所に行ってもゲームやる訳にもいかず。


 ちょうどその当時、クラスメイトで「MSX」なるパソコンを所持しているK氏がいました。家に遊びに行くと色んなゲームを見せてくれました。またもや触らせてはくれんかったけどww


 そしてソイツは理数系に強い男で、何とショーサンの頃に「ブロック崩し」を自作してやがったのです。しかもボールが画面の上に行けば行くほど打ち返すバーが短くなり、難易度が高くなるという設定までつけて。

 その場で家族計算機との違いを見せつけられました。



 その年の九月、ようやくウチも家族計算機を購入してもらえることに!


 親が懇切にしていた電気屋に連絡、すると店の人は「パソコンの方が勉強出来てよろしゅうおまっせぇ」と売り込みに来ました。

 その言葉に釣られた親は「どうする?」と聞いてくれたので承諾。私にはあのゲームが自作できる光景が目に焼き付いていたのです。


 「PAXON PCT-50」というテレビモニタ付きの10マンもするヤツを買ってもらいました。思えば親には随分高い投資をさせてしまったものです。

 それ故に当時から学んできたPC操作にて、現在も親の仕事の手助けを頻繁にしております。少しでも恩返しになると信じて。


 おまけでつけてもらったゲームが「悪魔天国」「目画廊警察」「海中警察」(無理矢理和訳です、お察し下さい)の3本。これでしばらく遊び尽くしました。


参考URL

悪魔天国 https://www.youtube.com/watch?v=CACtBV0vDis

目画廊警察 https://www.youtube.com/watch?v=YfjoXpzVeCY

海中警察 https://www.youtube.com/watch?v=QDBCJ8iwE-I


 それ以来、先のMSX所持者K氏と遊ぶことに。色々と教えてもらう事が多かったのですが、K氏所有のMSXのRAM(ランダムアクセスメモリ・現在のPCでの実装メモリ)は32キロバイトのもので、私のモノは16キロバイトと半分の性能。


 現在の規格で言うと何も書いていない状態のワードのファイルサイズが12キロバイト、如何に当時のプログラムが小規模だったのか想像しやすいかとww



 元来製作会社が違うと性能はもちろんの事、機種が変わるのが当時のパソコンというものです。しかしMSXは規格を統一しているため他社同士(例:松↓電機やSANY〇にS〇NYなど)でもMSXであればプログラム(ゲーム)を相互に扱えるというのが強みなのです。


 にもかかわらず同じMSXながら搭載メモリの違いで動かせるゲームと動かせないゲームがあったのです。特にK氏の持っていたカセットテープのゲームなど。


(古参PCユーザーの方々はご存知ですが、フロッピーディスクが普及する前は音楽録音用のカセットテープをプログラムの記録媒体として使っていました。基盤で作られているROMカードリッジよりも安価なのでゲームもカセットテープで販売していたり)



 この辺りからゲーム購入において対応機種と動作可能なメモリ数に注意するクセが付きました。なので確かめずに購入して全く動作出来ずに金をドブに捨ててしまったという事はありません。勉強になりました。

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