第5章 3話 風花なりの防御

「なんでもないよ。これ、防御用じゃないよ」

「嘘つけ」


「本当だよ。これで霊力をよけたりしないよ」


「やっぱ、使うつもりだったんじゃないか。……それにあほか? 精霊の霊力が、ヘルメットで防げるわけないだろ」


「ないよりいいでしょ?」

「変わらねーよ」


 だって……。


 だって、夏澄くんたちを盾になんてしたくない。


  春ヶ原を護るために、これからは春ヶ原に通うことになった。

  風花も連れていってもらうことになっている。


  だが、あまり頻繁に通うと、風花も風に襲われるかもしれない。


 ……なにか危険があったときは、俺が風花の盾になる。夏澄はいってくれた。


 それでも、風花なりに防御法を考えていた。

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