第4章 13話 お布団の誘惑
「大事なことだからな、風花。忘れるなよ」
なんで?
「どこが大事なの?」
「大事だから大事なんだ。それに癒しの霊力は夏澄とスーフィアが持ってるから、もういらないぞ」
「うそ……」
「逃げるのに役立つ霊力がいいよ。動く結界が張れるとか、夏澄の霊力を倍増させるとか」
飛雨はベランダの日除けの蔦の影に身を潜める。疲れたように頭を振った。
「だいじょうぶ? ベッドが好きなら眠ってく?」
飛雨は、室内に視線をもどした。誘惑に囚われた瞳をする。
「……やめとく」
力なくいうと、足を踏み出した。弱い風を起こして姿を消した。
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