第3章 49話 立貴が降らせた雨

 立貴は、今度は水晶玉を空にかざした。


 水晶玉から、一筋の光が空に伸びていく。


 すると、白い霧のようなものが春ヶ原の上空に集まりはじめた。集まった霧は泉へと変わっていく。


 水晶玉から淡い光が放たれる。


 その光に照らされ、泉は清められたように透きとおっていく。

 薄い青に変わった。


 やがて、雨になって落ちはじめた。


 雨を浴びたしろつめ草は、青々と蘇った。

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