第3章 44話「お願い、優月」
「なんでよ。この仔は弱いんだよ」
草花はやけに大きな声をあげる。
「そうとは限らないだろ。ここには、もう新しい仔を育てる余裕はないよ」
「いやっ。草花、絶対この仔はうちの仔にするっ」
「だめだぞ、草花」
「こんなに葉っぱがあるんだから、だいじょうぶ!」
草花は胸を張る。
「鹿がいるんだから、すぐなくなる」
「そうしたら、また頑張って生やすよ。草花、頑張るから。お願いー、優月ーっ」
猫なで声をあげた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます