第3章 22話 スーフィアとにわとり

「スーフィアだって、もっとしっかりしてくれないと困るぞ」


 飛雨はスーフィアを睨む。


「どうして夏澄を止めなかったんだよ」

「わるかったわよ、ごめんなさい。でも、あんな小さな子に泣きながら頼まれたら、断れないでしょ?」


「大体、なんだよ、その鳥」


 スーフィアの肩には、にわとりが止まっていた。

 ワンピースの精霊に、つき歩いていたにわとりだ。


 そのワンピースの精霊は、帰り際にこっそりとスーフィアを指さした。すると、にわとりスーフィアに突進し、肩に乗って離れなくなった。


「この鳥も、引き取って欲しいってことでしょ。今回は例外ってことでいいじゃない」


 スーフィアは優しい瞳をして、にわとりのくちばしを撫でた。

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