この世で最も重い罪
この世で最も重い罪、それは“寝ている人を起こす”という罪である。
寝つきが悪く、睡眠も浅い僕にとって睡眠時間というのはどんなお宝よりも貴重なものなのである。
その日も僕は浅い眠りながらもスヤスヤと心地よく眠っていた。
そんな時、ピンポーンとインターフォンが鳴り響いた。
僕は宅配かと思い、一気に身体中に血液を駆け巡らせ、急いで玄関へと向かった。
しかしそこに立っていたのは宅配ではなく、よくうちに宗教の勧誘に来るじじぃだった。
僕は玄関の前で唖然とし立ち尽くした。
こんなくだらない勧誘のせいで僕の貴重な睡眠時間は削られたのか。
だんだんと脳が冴えてきて、怒りが込み上げてくる。
もし本当に神がいるのなら、このじじぃを決して許さないだろう。
なぜならこのじじぃは“寝ている人を起こす”というこの世で最も重い罪を犯したのだから。
このじじぃを地獄へ堕とすためなら、宗教に入ってやらない事もない。
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