運命の日詐欺

今日アシスタント中に芸人の深夜ラジオを聞いていたのだが、途中誕生日の話になり、その中でとあるAV女優の誕生日が8月16日だと知った。


8月16日とは、そう僕の誕生日である。


それを知った僕は、そのAV女優に勝手に親近感が湧き、今晩のオカズがその瞬間決まった。


このように人は、誕生日という自分にとって特別な日が他の人と同じだと、運命を感じてしまう生き物なのだ。


もしこの心理を逆手に取り、初対面の人や、意中の相手なんかに「実は僕、あなたと同じ誕生日なんです」なんて言ったら、お互いの距離がぐっと縮まるのは間違いないだろう。


趣味や年齢の話と違って、知識も必要なく、無理に相手の話に合わせる必要もないので、ごく自然に仲良くなれるだろう。


ただ一つ問題なのは、いきなり「あなたと同じ誕生日なんです」なんて言うのは不自然極まりないという点である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る