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二〇二七年 八月二六日
この日の夕刻、二十時間に渡る攻防の末に在日米軍名古屋基地は陥落した。
少数精鋭の機動歩兵部隊が市街地で激突した結果、史上稀に見る短期決戦となったが、その効果は絶大だった。
日米連合司令部は間一髪で帝都への撤退に成功するも、撤退の際の混乱で東海道正面の日ソ連合軍第二梯団が第二防衛線の突破に成功。そして総予備から成る第三梯団が夕暮れと共に投入され、愛知県全域は東側の支配下となった。また岐阜基地を第2空挺師団が占拠した中部正面でも、ソ連第42機動軍が同日中に防衛線の突破に成功。こうして両正面の部隊は濃尾平野で手を繋ぎ、北陸を除く近畿以東は赤く染まった。
一連の戦闘の結果、在日米陸軍は事実上消滅。南北日本は補充の効かない機動歩兵部隊をほぼ喪失した上に、弾道弾と対空誘導弾の応酬で航空戦力にも甚大な被害を出した。
そして駐日ソ連軍が日本列島で圧倒的な戦力を保有することとなった。
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