第65話 お風呂は魔窟

 ユミの服を脱がせて、全身を二人に洗ってもらって湯船に浸かる。


「……ふぅ。いい湯だなぁ」


 ユニットバスは広くて、三人が入っても余裕があるほど広い。


「うっ、うん。だけど、ヨウニイの態度が変わりすぎだよ」

「ふふ、ヨウイチさんが男らしいのはいつものことよ」


 寝転ぶように体を伸ばせば、両隣で俺に乗るように腕に抱きついたスミレとユミがお湯に浸かっている。


「ごっ、強引だよ」

「嫌か?」

「嫌じゃないけど、ちょっと恥ずかしいかな」

「ユミは初めて男性に肌を見せるからね。ヨウイチさん仕方ないです」


 両腕に当たるやわからな肌に、胸の感触は、背中に当たる浴槽に預けながら両サイドから美女に抱き着かれるのは王様になった気分だ。


「ヨウニイは普段オドオドしているのに、こんなに堂々と裸を見せても動じないなんてズルい」

「いつまでも翻弄される俺だと思うなよ。最高の気分なんだ」

「その通りですね♪ ヨウイチさんは素敵です」


 家で一緒にお風呂に入って体の交わりを求める。


 美しい姉妹を自分の女性として、両隣に侍らせていることが世間に知られれば、世の中の男性に殺されてしまいそうだ。


「……あ~」


 二人を見れば、幸せな景色が広がっている。


「極楽極楽♪」


 美しい景色を楽しみながら柔らかさを堪能する。

 腕に感じるのは彼女たちのスベスベの肌。

 手の平に感じるのは押し返してくる豊満な弾力。

 

 本当に贅沢だ。


「もう、ヨウニイ! エッチだよ。私のおっぱいをずっと触ってる!」

「ふふ、ヨウイチさんは私の胸が好きですからね。でも、ヨウイチさんだから何でも許してしまうの」

「ヨウニイ、仕方ないなぁ〜」


 ニコニコとしたユミが頬にキスをする。

 体が熱くなっている。

 スベスベで柔らかい足が絡み合う。


「私も」


 スミレも反対からキスをする。


「……………」


 ああ〜幸せだな。

 俺はこんなにも幸せでいいんだろうか? 


「ヨウイチさん、凄く元気になっていますよ」

「……そろそろ上がろうか、……ふぅ」


 心を落ち着けるように深く息を吸い込んで吐いた。

 俺が立ち上がるとユミが一点見つめて固まっていた。


「ユミ」


 俺は顎に手を添えてキスをする。


 それだけで十分に刺激的だったようだ。

 ユミはトロンとした瞳になって、二人の裸を意識してしまう。


「二人とも綺麗だ」

「……好きです。ヨウイチさん」

「あ、私も好き!!」


 スミレが後から抱きついてきて、柔らかさが背中に伝わる。

 ユミが正面から俺の頬を持ってキスを繰り返してきた。


「……ふぅ!」

「焦る必要はない。体を拭いてくれるかい?」

「……もちろんです」

「うん!」

「……スミレ、ユミ、ありがとう。二人がいるから俺は幸せだ」


 俺は感じていた寂しさを思い出してお礼を口にした。

 もしかしたら二人と出会っていなければ、今頃孤独死していたかもしれない。


「俺と出会ってくれて、俺を好きになってくれてありがとう」


 そう伝えると、二人は前後から強く俺を抱きしめた。


「お礼を言うのは私たちです。ヨウイチさんに守ってもらって出会えたからこそ、こんなにも毎日が充実しています」

「そうだよ。ヨウニイに出会えた奇跡に感謝してるんだよ。私たちを好きになってくれてありがとう! ヨウニイを一生を懸けてお世話してあげる」

「……っ!」


 スミレと同じ言葉をユミが口する。

 お世話って、恥ずかしいけど嬉しくて泣きそうだ。

 俺はもう一人じゃない。


「さぁベッドに行こう」


 二人を抱きしめて、三人でベッドへ向かった。


 酔いは……、お風呂に入っている途中から抜けていた。


 だけど、今の状態を続けることを俺は選んだ。


「スミレ」

「はい。ヨウイチさん」

「ユミ」

「はい。ヨウニイ」


 二人が俺の前で裸になっている。


「こい!」


 俺が手を差し出せば、二人がベッドへ上がってくる。


 三人で恋人になった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 あとがき


 どうも作者のイコです。


 未縁(ひつじゆかり)先生にファンアートを書いていただきました。

@hitsuji_yukari


 近況ノートにヒロイン姉妹を載せさせていただきました。


 左は姉のスミレさん。

 右は妹のユミさんです。


 超可愛いです!ありがとうございます!

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