奇説 「2030年代、地球は寒冷化する!」

 いやぁ~、今年の夏も酷暑に悩ませれましたが、皆さん如何お過ごしでしょうか?


 さて、本日のお題は「地球温暖化」が叫ばれて久しい昨今の時世を覆すとんでも「奇説」のお話しです。

 では、本題に…と行きたい所なのですが、この話を始める前に予備知識が必要となりますので、そちらの方からお話しましょう。


【予備知識】

 太陽の活性度と黒点の関係


 太陽の奥から沸き上がってくる熱いプラズマは、太陽の表面まで来ると冷やされて、再び奥へと沈み込んでいくという循環を繰り返しています。

 この際に太陽表面に起こる現象が黒点です。

 太陽の黒点、その正体は、磁力線の塊です。

 太陽には全体的に磁力線が貫いていますが、黒点には磁力線が集中しており、強烈な磁場を形作っています。


 つまり黒点の増減によって、太陽の活性度を測ることが出来るのではないかと考えられるのです。

 黒点が増加するとは、太陽の内部外部を熱いプラズマが駆け巡り、太陽は活性化、膨大なエネルギーの放出が行われ、結果、地球には熱線を始め、あらゆるエネルギーが大量に降り注ぎます。

 黒点が減少するとは、太陽内部のプラズマが停滞する、太陽は不活性化、エネルギーの放出は滞り、結果、地球に注がれる熱線、あらゆるエネルギーが減少し、変わって外宇宙からの宇宙線が降り注ぎます。


 ちなみに、黒点の増減は11年周期で繰り返されており、黒点数が多い時(年間に100~200個程度)を『極大期』、黒点数が少ない時(年間に0~数個程度)を『極小期』と呼んでいます。


【本題】

 ここ100年程度の観測データを元にした事ではあるのですが、2010年頃から始まる黒点の極大期において、黒点数が増加する傾向がなく、2020年代後半から始まる極小期とさほど変化がない、つまり極小期が継続するような構図になってきているようなのです。

 そして、この状態が続くようであると、1600年代に黒点が非常に少ない時期が70年近く続いた「マウンダー極小期」(1645年~1715年頃)が再来するのでは?と取り沙汰されています。

 ちなみに、マウンダー極小期から1800年頃までは小氷期と呼ばれ、ロンドンのテムズ川が氷結してみたり、日本でも飢饉が頻発するなど地球全体の気温が低かったようです。

 また、太陽の不活化だけではなく、太陽以外の宇宙線 (主に紫外線)による影響で、大気中の水分子が刺激され雲が大量に発生するといった事態に見舞われ、やがて雲は地球全天を多い、太陽光線は雲に遮られ、太陽からの熱線などは地表に届かず、気温低下に拍車をかける…というシナリオまで登場してきました。


 結局、地球温暖化のほうが遥かに破壊力が有ったため、この奇説は時代の流れに埋もれてしまっているのですが…。

 さてさて、貴方はこの話の行く末をどのように見るのでしょうか?

 そして、この話の顛末が実現した世界は…。

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