第11話 ぶらぶら
「うえ、なにこれ...」
「ドブや!ドブ!」
俺たちはショッピングモールに来ていた。全員が集まったのだが...
...からあげちゃん、別名りりかが食べているものがとてもまずいらしい。
「......ハニートマトトースト...なんこれ?」
「ちゃんと食い切れよな」
「ふふふふ...」
他の奴らが面白がっている。
てか、見た目からして不味そうなものを選んだな...新発売だからって買っていいものと買ってはいけないものがあるだろ...
「だって、定価198円で安かったんだよ!!!」
「安かったからって買うなよ...」
せいやがものすごく同感なコメントをしてくれた。
でもたしかに、トマトに蜂蜜入れたらどんな味になるのかは気になるな。
「よし、次は映画館だぞ!」
「おおおおお!!!待ってました!」
話がめちゃくちゃ変わるが、これから恋愛映画を見に行く。
恋愛小説が元ネタの映画らしい。
だが、
「......」
「す~す〜...」
俺たちはさっき映画館に入った。
こいつ、映画見てねえ...りりかは睡眠中。あと一つだけ異変が、シズがいつもと違う。めちゃくちゃ映画に見入っている。
そして、俺は、映画に目を向けようとする.......
「..........」
映画館の端っこ部分...入口付近に小学生くらいの男の子がいた。こっちをガン見してくる。
「......」
「......」
「......」
「.......」
はよ、どっかいけよ。
*
「面白かったね!」
「お前は寝てただろ...」
「夢の中で映画見てたよ!」
りりかとシズが会話している中...俺は...
「おまえ、なんかさっきの男の子にめちゃくちゃ見られてたけどなにかしたのか?」
「一切何もしてないし、あいつに気になって...映画見られなかったんだよ」
せいやとあのクソガキについて話してた。
俺は、拳に力を入れる。今すぐにぶん殴れるんだったらぶん殴ってやりたいものだ。まじで何だよ...あのクソガキ...
「...でも殺気はお前は全然出てないよな」
「そうなのか?」
「殺気特有のピリピリ感が全くないからな」
「......まあ、出さないことは得意だからな」
敵には殺気を出すことで相手がどこかバレてしまうからな。
まあ、それくらい強い相手と戦ったことがないけどな。
「誰かたこ焼き奢ってくれよ」
「とうとう、りりかがデブ活始めたな」
俺は思っていたことをポロッとこぼした。そしたら...
「まあ、ただのたこ焼きじゃないぞ!マヨネーズかけまくる!」
「りりか...なんか最近キャラ変わり過ぎじゃないか?」
「いいのいいの!別に成績は下がってないし!」
「お前はもう下がったたら赤点だからな...」
「この学校の赤点が30点なのが悪い!」
シズとりりかは仲がいいなあ。付き合っちゃえばいいのに。
「あ、テストが来週あるけどな」
せいやが言った。話が急激に静かになった。
こいつら勉強嫌いすぎだろ。
*
俺は家に帰ってきた。えりかさんは買い物中だ。
「じゃあ、これから作るべき魔法を考えよう」
俺は一枚の紙を用意する。
「まずは...浮遊よりも効率がいい移動魔法がほしいな」
浮遊は魔力消費量は低く、コスパも良いのだが...とにかく普通に走ったほうが早いくらいの速度なのだ。
あとは、核魔法とかもほしいな。
「でも、まずは...移動魔法だな」
俺は、移動魔法を作るために頭をフル回転させるのであった。
次回からは長い時間、異界編が入ります。
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