第14話 ギルドへの報告

 伝説のモンスターであるドラゴンを仲間にしたカインは、ギルドへ到着していた。


「お帰りなさい。え? まさか、そのモンスターはドラゴンですか?」

 ドラゴンまで仲間にして現れたカインに、メイは驚いた反応を見せる。

 とうとうカインは、全ての伝説モンスターを仲間にすることができたのである。


 激闘を終えたカインたちは、一度拠点に戻り、体を癒すことにする。

 カインたちは、拠点に戻る前におっちゃんのところへ寄っていた。


「おい! そいつはドラゴンじゃないのか?」

 ドラゴンを連れていることに驚かれるカインだが、入手したアレキサンドライトを見せ、さらに驚かれるのである。


「……こ、こいつは、まさかアレキサンドライトか?」

「こんな貴重なもの、おれも実物は初めて見たぜ」

 やはり、とても貴重なもののようだ。


「武器を作るんだろ? これならこの世で最強の武器が作れるぜ」

 アレキサンドライトの武器をおっちゃんに依頼し、また後日取りに来ることにするのであった。

 拠点に戻ることにしたカインは、ドラゴンに乗って、無人島へ向かう。


 「ドラゴンの背中って硬いですね笑」

 ドラゴンの背中は、お世辞にも快適とまでは言えないまでも、夢にまで見た、空からの景色にカインは感動するのであった。


 感動もつかの間、拠点に到着したカインは、伝説のモンスターコンプリートを祝って、パーティーを開催することにした。

 メル、チロル、ドラルと仲間も増えて、多いに、このときを楽しむのであった。


 数日、英気を養ったカインは、久しぶりにクエストを受注しに、ギルドへ向かう。

 ドラゴンでひとっ飛びのカインは、周りから注目されるのであった。


「……な、何か恥ずかしいですね」

 メルは、うつむき加減で歩いている。

 多くの視線を集めることを恥ずかしがっていたのだ。

 ギルドへ到着すると、何やら騒がしい状況となっていた。


 どうやら、また迷宮が発生し、その規模は過去最強クラスであり、魔王がいることも考えられるというのだ。

 この世界では、魔王を倒すと、全てのモンスターは消滅すると言われている。

 もし、本当に魔王がいるのであれば、今回の迷宮が人類とモンスターの最終決戦の場となるであろう。


 既にギルド総動員で解決するようにギルド長から全冒険者へ緊急命令があり、集まった冒険者たちは迷宮へ向かうことになった。

 ちょうど、ギルドに居合わせたカインも参加することになるのである。


 既に到着していたSランクパーティーや、ライバルのCランクパーティーのマッドと顔合わせを行い、数時間後に出発することになった。

 出発前におっちゃんのところへ行くと、アレキサンドライトの武器が既にできていた。


「よう! 最強の武器はできているぜ」

 カインの武器である、つるはし、メルや伝説モンスターの最強武器を入手するのであった。


「魔王の迷宮が出現したんだってな? 生きて帰って来いよ」

 おっちゃんと挨拶を済ませ、カインたちは、迷宮に向かうのであった。


 リヴァルは水でしか移動できないため、またも、お留守番となっていた。

 実は、先日、行われたパーティーも呼ばれることがなく(正しくはみんなから忘れてられていたのだ)、仲間になってから全く出番のない、かわいそうなリヴァルであった。

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