第16話 小ネタ遭遇集
一文で終わってしまいそうな、一瞬だけ遭遇集です。
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子どもの頃。
自分が入っている布団の中を覗くと、こちらを見ている顔がありました。
誰かいた、と言っても誰も信じてくれません。
その日以来、布団の中を覗き込むのが怖くなりました。
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中学校の宿泊学習にて。
六〜七人で寝ていた夜中の二時頃に、突然女性の笑い声が響きました。
笑い声で起きた私は、また女子が夜更かしして盛り上がっているのかな、と気にせず、再び寝ました。
翌朝、「昨日の二時頃って誰か起きてた?」と私はルームメイトに尋ねました。
しかしルームメイトたちは、きょとんとした顔で、「みんな寝てたよ」と答えます。
夜更かしを指摘されたくないのかなとも思いましたが、「笑い声が聞こえたよ」と私は言いました。
けれどルームメイトたちは顔を見合わせて、「誰も起きていないし、私たちには聞こえなかった」と答えるだけでした。
別の部屋の声にしては、はっきりと聞こえたのですが、なんだったのでしょう。
◆◆◆◆◆◆◆◆
祖父母の家にて。
どうしても嫌な感じのする部屋が一部屋だけありました。
ある日、誰もいないはずのその部屋に、人影が見えます。
部屋の真ん中で、背中を丸めて座っている男性がいました。
私は慌てて、その場を離れました。
あとで祖母から話を聞くと、以前その部屋には親戚(男性)が住んでいたそうです。
たまたま帰ってきていたのでしょうか。
終わり。
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