第5話 夜の橋の上

 大きな川にかかる橋というのは、なぜか自然に集まるようで、日が暮れてすぐだと、よく見ます。


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 18時を過ぎた暗い時間。

 こんな時間に一人で歩いている女の子がいると思って見ていると、ふっと消えました。


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 別の日。

 真冬なのに軽装で橋の上を歩く親子がいました。

 こんなに寒いのにどうしたんだろうと思って見ていました。

 一瞬目をそらした間に、二度と現れなくなります。

 一本橋の上なので、脇道にそれることはないのに、どこにもいないのです。

 きっと楽しい思い出なのかなと思うことにしました。


◆◆◆◆◆◆◆◆


 さらに別の日。

 車に同乗していて、自転車が橋の横断歩道を渡っていました。

 車の前に出て来たら怖いな、と思っていたら、自転車は出てきませんでした。

 よかった、信号待ちで止まったかなと思って周りを見たら、自転車はどこにもいませんでした。


◆◆◆◆◆◆◆◆


 橋や川は色々な思いが集まるのか、遭遇しやすい気がします。


 終わり。

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