第34話 教えて?フェリクス先生!
フェリスクの授業が始まり、わかりやすく説明してもらうため、黒板と彫刻を創造で作り出した。
「はい!まず属性は大きく分けて[火][水][雷][風][土]の基本的な五属性があります。これら5つは相性があり、火属性は風属性に強く水属性に弱い性質があります。水属性は火属性に強く雷属性に弱い。雷属性は水属性に強く土属性に弱い。風属性は土属性に強く火属性に弱い。土属性は雷属性に強く風属性に弱い。このような関係性があります」
「属性の相性は結構重要で、例えば同じ威力と仮定して、火属性の魔法と水属性の魔法をぶつけた場合、水属性の魔法が勝ちます」
「あと、基本的な五属性とは別に[闇][光]があります。闇属性と光属性は先ほど説明した五属性全てに有利に働きます。さらに光属性に関しては他の属性と違い唯一属性耐性などのスキルが存在しません!なので最強の属性と呼ばれています。闇属性もかなり強力なのですが、この2つの属性の魔法やスキルを使える種族はかなり限定されます」
「もう一つ大事なことは、すべての生物は生まれつき必ず属性を一つまたは二つ持っています。自身が持つ属性に不利に働く魔法やスキルはそもそも覚えられなかったり、覚えられても威力や効果がかなり下がります。逆に自身と一致した属性の魔法やスキルは威力や効果が上がります。自身が持つ属性に対して有利な属性の魔法やスキルから受けるダメージも増えたり、不利な場合は減ったりしますね」
「あと光属性の補足ですが、僕みたいな特別な悪魔以外の悪魔種は光属性の高位の魔法やスキルを習得することは不可能で、低位の魔法ならかろうじて習得できます。しかし威力や効果はとても低くなります」
へぇ〜属性なんて気にしないで今まで戦ってたわ。あの馬鹿悪魔。どこまで説明不足なんだ。
「先生!魔法についても詳しく聞かせてください」
「しょうがないですね〜!まず魔法は、その効果の強さや消費魔力などによって、E〜Sランクに分けられているランク魔法。教会で祈ることで神から授かることができ、神への信仰心を力に変えて行使する信仰系魔法。魔法陣を直接地面に描き複数人で魔力を込め続け発動する儀式魔法の三種類あります。例外的にもう一つあるのですが、そもそも廃れているものなので今回は省略します!」
「魔法にはどれも系統があり、ダメージを与える役割を持つ攻撃系。防御壁を生み出すなど守る役割を持つ防御系。ステータスの増加や、武器への効果付与、バフなどを与える支援系。他者のステータスを一時的に低下させたり、武具の効果の減少、回復の阻害などデバフの役割を持つ補助系。人種や亜人種以外の生物を召喚、使役する役割を持つ召喚系。武具や食糧や生活品などを生み出したり、劣化した武具や生活品を修理したりする事ができる。また移動に関する魔法やアイテムの効果の確認やステータスの確認など鑑定するなど先ほどまでに説明した系統でできないこと全般の役割を持つ生活系があります!」
「そして、勇者のような規格外の存在を除き、モンスター以外が魔法を使うには魔法の習得にあった特定の職業を修めていないと使用できません。もし魔法に適合しない職業の者が魔法を使用する場合は、精霊を使役するしかありません」
何故か慣れた手つきで、続いては!と斜め上に[ランク魔法について]と書き、スラスラとEからSまで書かれた図を描き始める。描き終えると、パチパチと棒を取り出し図を指差しながら再び説明を始める。
「さてランク魔法についてですが、ランクが高い順にS.A.B.C.D.Eとなっています。威力や効果が強さ、会得難易度の高さ順だと思ってください。もちろん強ければ強いほど消費する魔力量も比例して増えます。ただし2つ例外が存在して、1つが支援系に属する魔法に支援を行う魔法の存在です。魔法を二重で発動したり、魔法の消費魔力を減らしたりすることも可能で便利ではあるのですが、支援したい魔法の前に唱えてから発動しなければいけないので、通常よりも魔法の発動までの時間がかかってしまいます。発動した魔法を支援する魔法は、次に発動するランク魔法にのみ効果が乗り、発動した後にスキルや別の信仰系魔法などを使うとキャンセルされてしまいます。この魔法を支援する魔法により、例えばBランク魔法が威力がAランククラスにまで上がったりするため、例外として紹介しました。もう一つはSランク魔法です。簡単に説明すると、もちろん威力はAランク以上ですが、発動までの時間がAランク魔法よりも早く、消費魔力はAランク魔法と同等となります」
「ん?ならAランク魔法なんて無価値じゃん。Sランク魔法の方がお得でしょ」
「良い疑問ですアスタさん!Sランク魔法はランク魔法の最上位。まさに一撃必殺を想定されているが故に、日に3回までしか発動できません!どんな手段を講じてもこの制限が揺らぐことはありません。なのでS以下のランク魔法でしたら魔力が許す限り使用できるのに対して、Sランク魔法は戦況を読みながら適切に使用する必要がりあります!」
「・・・っと、ざっくりとですがとりあえず以上ですかね。わかりましたか?」
「いや〜とっても勉強になったよ!」
「細かく説明すればもう少しあるのですが・・・」
「とりあえずはこれだけで十分だ!また頼むよ!!」
「はい!!」
こんなにも知らない知識があるとは。もっと勉強して知識面から強化を図りたいが、やる事がまだまだ沢山あるし、問題も山積みだ。その一つは魔王軍としての戦力の強化だ。村人を全員鑑定したが、戦力になる人が誰一人いなかった。今まともに戦えるのは、俺らレグルスと、カルラ、フェリクスくらいだ。フェリクスを守護していた、その他動物頭のモンスター
俺が創造したモンスターは、俺に絶対服従だし、命令すれば仲間や村人たちに危害を加えることも無くなるので量産したいが.....量産できるほどの素材も残っていない。一週間後に攻める予定のハノーファで素材をかき集める作戦なのだが。
【突然申し訳ありません。戦力として悪魔を使用するのはいかがですか?召喚によって現れる悪魔たちは契約が絶対なので、反旗を翻す恐れもかなり低いかと】
(
【先ほど覚えた
物は試しだ。庭に移動して、召喚するための場所を整えた。仮に悪魔が襲ってきてもいいように、ソールとルナを後ろに控えさせた。
「何かあったら頼むな、ソール!ルナ!」
「「はい」」
「じゃあ行くぞ!〈
魔法を唱えると、目の前の床に紫の魔法陣が現れ、黒いモヤが魔法陣から発生する。モヤはやがて人型を形成し始め、中から2mほどの背丈で、性器のない漆黒の人間の男性のような肉体に、同じく漆黒の蝙蝠のような翼が生やした、
【|下級悪魔(レッサーデーモン)、
「ワレヲショウカンシタノハ、オマエカ?」
「あぁ。そうだ。そこの人間の死体をくれてやるから、俺と契約しろ」
「コレハナント…レッサーデーモンデアルワレ二、サンタイモノニンゲンノイケニエヲクレルノカ…」
「不満か?」
「ソンナワケハナイ…ヨカロウ。オマエトケイヤクヲシヨウ」
「そうか。俺のシモベとして俺と共に戦え」
「ワカッタ。オマエトトモニタタカオウ…」
「助かる。俺はアスタだ。よろしくな」
「アァ」
【提案なのですが、
(そんなことして死なないの!?)
【解答不可。ですがやる価値はあるかと。素材として
バフォメットに説明するとややこしくなりそうなので、手をかざして一言だけ言った。
「ごめん・・・」
手を触れ、
【作成中.....完了。成功しました】
さすが
(とりあえず鑑定よろ〜!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[悪魔種]
[槍士Lv1]
体力2900
魔力2000
知力 550
攻撃 2000
防御720
魔法攻撃 1680
魔法防御800
属性耐性670
素早さ1000
スキル[創造物Lv1][闇耐性Lv1]
[痛覚無効Lv1][火無効Lv1]
[自動回復Lv1][竜鱗Lv1]
[心眼Lv1][斬撃Lv1]
魔法[
[
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
創造した他の者たちと比べると見劣りしているが、戦力の増強という面ではまぁまぁな評価かな。
「何ヲイキナリ…!」
「すまない!強くなれたからいいだろ?な!な!」
「文句ハアルガ.....許ソウ」
「ありがとっ!」
言葉もカタコトは相変わらずだが、さっきより聞き取りやすくなった。
【作成中.............完了】
「それでだ。これプレゼント。着ろ」
頭以外は人間っぽいので裸というのも…
なので背中を開けてある悪魔にも優しい白と黒の色のツナギの服を創造で作った。金の飾りがジャラジャラしているのは、俺の趣味だ。
「アリガトウ…」
「あぁ!それと、お前にメトゥスと言う名をやろう」
「ソノ名…受ケ賜ッタ。ソシテ先ホドマデノ不適切ナ言葉ニツイテモ謝罪スル。コノメトゥス、アスタ様ニ忠義ヲ捧ゲマス」
「気にするな!期待してるぞメトゥス!」
その後、10回ほど
・・・まるでゲームで爆死したような感覚を味わった。
とりあえず全員メトゥスと同じように収納して少しだけ強化した。でも素材が足りなくてメトゥスよりも弱いのしかいない。それに一体だけだが、
残った
「あっ!そうだ。ソール、ルナ。明日再び村の民を集めて話をするんだけど、その前に事前に話しておきたいので、メンバー全員を招集してくれ」
「かしこまりました」
「了解しました」
やり甲斐のある本当に忙しい日々に俺は、疲れ以上に充実感を感じている。
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