第34話 これから

 さて……私にはまだ言わなければならない事がある。


「みやさん。ごめんなさい、私は仲間の失態に加えて更に恥を上塗りしてしまった。

 本当に申し訳無い。改めてお詫びもするけど、その後はもう2度とみやさんの前に姿を現さないと誓います」


 みや「ちょ、ちょっと待ってよ!何でそうなるの?」


「責任者としてのメンツもある。これは譲れ無い。お詫びについては何でもする。何でも言って欲しい。無理してでも償うつもりよ」


 みや「あぁ〜、え……と、

 何でも私の言う事聞いてくれるの?なら……

 さっきの対戦、とても楽しかった。またいつでも今迄通り戦ってくれる?」


「え?」


 みや「今迄で1番楽しかった。何故突然そんなに上手くなったのかも知りたいし、ダメかな?」


「……ありがとう、みやさん」

 さっきまでゲーム中の恐怖でぐちゃぐちゃになっていた顔がさらに涙で濡れる。


 みや「そう言えばね、私他にも気になってるゲームがあって。

 人気MMO RPG何だけど、よかったら2人でそのゲームで遊んでみたりもしない……?」


「あ、そのゲーム!私もハマって一時期やってたよ。すごく面白かった」


 みや「そうなんだ、私全然知らないから沢山教えてくれると嬉しいな!」


「勿論!」


 みや「改めてよろしくねイトウさん!」


「こちらこそよろしくお願いします、みやさん」


 ちゃんとしたネットの友達が、私にも漸く出来た気がする。

 相手の顔も見えないけど、リアルでの友達よりある意味では深く相手を理解出来てると思う。


「あ、今度一緒に食事にでも行こうよ。せめてそれくらい奢らせてよ」


 みや「ヤダー。私海の向こうに住んでるから無理だよ」


「そうだったね……」

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