第24話 取り引き

 暫くして隊の仲間から着信が。

 隊員「お久しぶりです姉貴。先程の男捕まえましたが、どうします?」

 たまたま近くに大阪支部の隊が集会していたのを知っていたので、私がゲームチャット中に連絡を入れたのだ。

 さっきのゲーム相手の男に電話を代わってもらう。


「さて……なぎくん、だったか。

 私のお出迎えは気に入ってくれたかな?」


 なぎ「ごめんなさい、許してください、何でも言う事聞きます。お金も払います。だから酷い事しないで!許して」

 電話向こうで泣きながら土下座してるのが目に浮かぶ。


「別に危害を加えるつもりは無い。ただ少しだけ、ちょーっと言い過ぎじゃ無いかな?」

 意地悪にからかってみる。


 なぎ「ご、ごめんなさぁあい!気を付けます」

 もう大泣きしてる。


「さて、実はお前と取り引きがしたい。返答次第ではお前は今夜中に魚の餌になるかもしれないが……」

 勿論うちの隊はそんな事はしない。ただの脅しだ。


 なぎ「何でもする、お金も出す!だから命だけは……」


「お金も命も要らないわ。簡単な事よ。さっきのゲームで私を強くしなさい。

 もしくは私が強くなれる強い人を紹介しなさい!」


 なぎ「へ……そんな事でいいのなら沢山居ます。すぐにでも色々紹介しますよ」

 泣き声も急に止まった。余程驚いたのだろう。

 この男には悪いが、ゲームの腕も人間的にも大した事は無い。

 しかし利用価値は僅かだがありそうなので、ボロ雑巾の様になるまでとことん利用させて貰う事にしよう。


 よし、これで仲の良いネット友達とやらも出来た。目標に近付いている気がする。

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