第21話 お家での集い

 やる気を取り戻した私は、久しぶりに山田と佐藤を呼び家でゲームをする。

 と、言うより2人が私のゲーム状況を見に来た。

 山田に関しては相変わらず家に来た開口一番で

「姉御が病み上がりと聞いてたけど、これくらいが丁度い……」

 山田は相変わらず私の蹴りを下腹部に受ける。しかし苦しそうに

「あ、姐御、て、TVが……TVが変わってます!俺の用意したTVが……」

 TVは居間に移動した事を伝え、何故あのTVを選んだかの説教を始めるが、そこを佐藤が宥める。

「まぁまぁ、今日は姉さんの大事な局面なので大人しく皆で見届けましょう」

 怒ってたら怒りが段々と増して来たが何とか落ち着く。

 そう、今日勝てばこのFPSのゲームで最高ランクに昇格。

 とは言え人数も少なくは無いらしく、YouTuberやプロゲーマーになった人も居ると聞くが一握りだと思う。

 皆に促され私がゲームを始める。

 チャット音声も向こうの音声だけだが聞こえてる。

 完璧な立ち回りで敵を次々と制圧していく。

「あ、あれ?」

 私は思わず素っ頓狂ない声を上げた。

 偶々だとしても、余裕で最高ランクに昇格してしまった。


 佐藤「おめでとうございます、姉さん!」

 山田「おめでとうございます、そして私の為にもありがとうございます、これ私達からです受け取ってください」

 2人に包みを渡される。


 ヘッドフォンにマイクがついたTVドラマでよくみる奴だ。

「ありがとう、これ音楽聴けるし歌も歌えるのかな?」

 2人に「いやいや」と全否定された。

 ゲームに使うヘッドセットらしい。これでさっきのゲーム内の人みたいに私も話が出来る!

 佐藤「姉さん、必要に応じて使ってください。ただネットには危険な輩も居るのでそこは気を付けてください」


「大丈夫!そんな奴私がなるべく苦しませてぶちのめすから!本当ありがとね!」

 さらりと物騒な事を言いイトウさんは今日一日ご機嫌だった。

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