第16話 ゲーム開始!

 一週間後。


 ネット回線を自宅に通しゲームに勤しむ。

 未だにマウス操作が馴染まないし全く勝てない。勝ち数0に連敗数はとっくに100を越えている。

 あと、3D酔い(画面酔い)もあり結構キツい。

 でもずーっとゲームをしているので、いつも部屋からは私の叫び声が漏れている。

「敵が隣にいるの判るだろー!操作無しでも横向けよ主人公」

「あーまた開始2分でやられた!皆コソコソしやがって!目の前に出てこい!」

 等といつもそんな感じだ。


 そして、旅先で山田と一緒に居た幹部こと佐藤が遠征の報告がてら私の家に様子を見に来る。


 佐藤「姐さん、何やってるんですか……」

「いや。何ってゲームだよ。今流行りのゲームらしい」

 佐藤「い、いや、そうじゃ無くて……このモニタどうしたんです?大きさは何インチ?」

「確か80インチ位」

 佐藤「……首、疲れません?何でこんなモニタ選んだんですか?」

 佐藤はPCにもある程度精通しているが、明らかに呆れてる。

「これ山田が選んでくれたの」

 佐藤「値段高く無かったです?」

「PCも合わせて3って言われたんだけど、2でお釣りきたよ」


 佐藤(このモニタ、150万円位……だよな、多分。姐さん、間違い無くケタ間違えてるな……)

「と、とりあえずうちに使わなくなったモニタあるので使ってください」


「あ、ありがとう。後このゲーム上手い知り合い居ない?私も探してるんだけど」

 佐藤「さぁ、ゲームあまり詳しくないもので、探しておきます」

「出張帰りで疲れてる所ありがとね」


 そして出張の報告も受けながらゲームの攻略打ち合わせもする。


 佐藤「取り敢えず向こうの隊は問題ないです。

 姐さんのモニタは明日にでも発送……いや私が持参します」


「ありがとう。あとさ。マウス使いにくいから拳銃型のコントローラーとか無い?

 片膝立てて使うバズーカみたいのでもいいよ」


 佐藤「いえ、このゲームに関してはマウスが1番かと」

「そっか、ありがとね」


 佐藤(まさか姐さんが全く勝てないにしてもゲームにハマってしまうとは……私も勉強しておいた方がいいのだろうか)

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