ダイエットといえば

 ダイエット。女性の中には命を削ってでも痩せたいと考える人がいます。美を求める女性の心理は、男の自分には理解し難いものです。


 某世界的ハンバーガーチェーン店で食事をしながら、「ダイエットしたい」「痩せられない」などと言っている人がいます。そうした日本人、いや、世界中の人々は、この話を知らないのではないでしょうか。件のハンバーガー店 (以下、被告と記載) が、90年代後半から2000年代初頭、ある消費者団体の集団訴訟を受けました。簡単に言えば「太る」という裁判です。

 当時、被告はフライドポテトを揚げる際、ショートニングという油を使用していました。安い合成油で、多量のトランス脂肪酸を含んでいます。これが肥満の大きな原因であり、人体に様々な悪影響を及ぼす、という科学的事実を米国裁判所が認定し、被告に対してショートニングの使用停止と、その悪影響・危険性に関する周知・広報活動に百億円規模の支払いを命じました。


 端的に言えば、「被告の提供する食品、特にフライドポテトを食べると太る」という話です。


 以降、欧米の多くの地域で、ショートニングの使用が禁止されました。ですが日本では、このショートニングを含むトランス脂肪酸の規制は進んでいません。従って、現在も日本で提供される被告のフライドポテトは、揚げ油にショートニングが使用されています。

 因みに、トランス脂肪酸はマーガリンなどにも含まれますが、ショートニングと比較すると重量あたり半分程度です。パンにマーガリンを塗っても少量ですが、フライドポテトは全面に付着し吸収されていますので、一食あたりの摂取量は大きく違ってきます。

 実体験の話もしましょう。自分は子供の頃から太らない体質でした。ですが三十歳前後の一時期だけ太りました。結婚した直後でしたので、「幸せ太りだね」なんて言われましたが、実際は違います。その時期、被告の食品を仕事の都合上、月曜日の夜と金曜日の夜の週2回ほど、「被告の日」として買い食いしていたのです。結果、体重が10~15キロほど増えました。


 こうした話を、初めて聞いた、という人は多いのではないでしょうか。何故でしょうか?


 答えは簡単です。被告はテレビをはじめとするメディアの、巨大な広告主だからです。巨大スポンサー様のネガティブな情報を、番組で流すわけがありません。だから一般人は、こうした事実を知らされていません。皆さんはこの話、知っていましたか?

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