第21話 拘束が外れる
看護師も後ろから致し方なくため息をつき、私の足から、伊勢原先生とは逆方向にベルトをぐるぐると解き始めた。
足が自由になっていく。
腕はガチャンという音とともに、腰から浮かせられるようになってきた。
金属のベルトの冷たい感触がどんどん無くなっていく。
私の股に入っていたであろう鈍痛の元の管は看護師にM字開脚をされ、嫌がる抵抗を見せる私に、ガタイのいい男性スタッフが両足を掴んで離れようとさせてくれない。
そのうちに鈍痛は激痛に変わり、一瞬「んん!」と声を挙げるが、その鈍痛は激痛とともに消え去り、今までなかった尿意が湧き出た。
恥ずかしながら私はじょろじょろと少し尿を漏らしてしまったようで、股のあたりに温かい感触を私に与えた。
それをオムツが吸収していくのをなんとなく感じた。
私はオムツまで履かされていたようだ。
それも次第にとれ、後ろで呆けていた女性看護師が慌てて濡れタオルとピンクの殺風景のパンツらしき布を、もう一人の股の近くにいた看護師に手渡すのがよく見えた。
その看護師が離れた途端に、私の股のあたりはガサガサしたものが取れ、白いオムツが外される。
恥ずかしい。
こんな羞恥心、耐え切れるわけがなかった。
目を覆いたくなった。
見てるのが辛い。
私は本当に何しにここに来たんだ?
そんなこんなを思っているうちに、温かい布で拭かれたような、包み込まれたような感触が私の秘部を覆っていた。
さりげないピンクのリボンが何となくかわいらしさを演出しているような光景が見えた。
私の秘部は、そのピンクのパンツによってようやく隠されたのであった。
少し暴れ回ったので、荒い呼吸の中、私はこれからのことを危惧した。
真っ白い半袖ロングのワンピースにまっさらな私は、拘束を解かれたまま少しダンゴムシのように丸まり、私は背伸びをしたりすれば良いものの、なぜか体育座りをしていた。
完全に疲れ果てていた。
周りを少し見回したがもう扉は閉められていて、男性看護師の姿は一切消えていた。伊勢原先生の後ろに、私の股を開いた看護師がすんと立っているだけだった。
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