第17話 拘束

 そこからの記憶はない。


 気づいたら、四肢をベッド柵に縄で繋がれるような感じで拘束されていたが、その縄は、半分千切れかけ、とても頼りない拘束のように感じた。


 その上をガタイのいい看護師さんが押さえつけて・・・・・。




 ガクン。





 クッション材で覆われた部屋。見覚えのない場所。



 ここはと立ちあがろうにも両手が動かない。


 手が痛い。点滴がされている。


 しかも手首を後ろにクロス状に繋がれ、腰と手首が確実に離れないように、何やら腰のあたりにあるベルトで繋がれているようだ。


 金属の冷たい感触が私の手のところに感じられた。


 指は一本一本動かせるものの、手首は腰から一向に離れる気配はなく、ガチャンと虚しい金属音が響くだけであった。


 足は膝までベルトで縄のようにぐるぐる巻きにされ、そのまま動く気配を見せない。


 まるで芋虫のような、ずって這うことも肩の力だけでは出来ず、足首も完全に冷たいベルトの感触が私の足首を拘束していることを理解させるような状態であった。



 服は、見られるところでは白だった。真っ白の、上から下まで繋がっているような感じ。


 そこから股にかけて管が通っていて、その中を黄色い何かが通っていくのが見えた。



 首は自在に動く。


 辺りを見渡すことは容易だった。


 しかしそこから先の動きは全く身動きがとれず、その股のところに通っている管は、私の秘部に鈍痛を与えているように感じられた。



 痛みに少し「んっ」と声を上げようとしたものの、口には白いものが見えた。



 まるで、SMの拘束のような形に私は感じられた。


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