『詩誓』【詩】【6100編目】
片喰藤火
詩誓
大勢が居る前で
朗読させられた吃音の少年を
笑う蔑視の声が響きました
何で皆は可笑しいのかな
何で先生は無理矢理させるのかな
その瞬間少年は
詩を憎むと誓いました
詩を恨むと誓いました
人間ではなく
詩への憎悪を膨らませた少年の感情に
詩人は落胆し
人間に干渉しないと誓いました
大勢が居る前で
朗読を自ら買って出た美声の少年を
称える讃美の声が響きました
何で皆は褒めるのかな
何で先生は納得して頷くのかな
その瞬間少年は
他人を嘲ると誓いました
他人を支配すると誓いました
徳ではなく
詩に依る洗脳を考えた少年の感情に
詩人は悲観し
人間を拒絶しようと誓いました
『詩誓』【詩】【6100編目】 片喰藤火 @touka_katabami
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