三、いざ、コルガナ地方へ
GM
「イリーチナ様!」アレクサンドラは赤毛の少女のところに走って行く。赤毛の少女が振り返り、「サー……アレクサンドラ。無事だったのですね……!」と再会を喜んでいるようだ。
「あぁ……イリーチナ様こそ……!」アレクサンドラはイリーチナの脚が繋がっていることを確認し、涙する。それから少し押し黙って、「行きましょう。彼らと共に、外へ」そう言って君たちに視線を投げてから、イリーチナの手を取る。イリーチナは「えぇ……!」とアレクサンドラに頷くと、死んでしまった兵士たちに「ごめんなさい」と祈りを捧げてから立ち上がった。
ナナ
「いけないなぁ侯爵令嬢君。こういう時は、ごめんなさいよりねぎらいの言葉だろう?」
GM
「そう、そうね……」イリーチナはナナの言葉に頷いてから、改めて祈りを捧げる。その横で、アレクサンドラが君たちに頭を下げる。「みんな、ありがとう」「こちらだ。こちらが出口に繋がっている」と、きみたちを導くように歩き出した。
リュドミラ
拒否する理由無いし付いてく。
アクロ
付いてきます。
ヴィル
「よかったねぇ……!」もらい泣きしつつついて行こう。
クラリカ
「出口まで油断なく」ついていきます。
GM
やがて、君たちは通路を抜けて丘に出る。振り返るなら、そこに地下通路の出入り口は無く、また、イリーチナと生き残った兵士たちも姿を消していた。代わりに、真っ赤な夕焼けの下で燃え上がる巨大な都市が遠くに見えるだろう。
ナナ
「……」
アクロ
「……あまり、見たくない光景だな」
クラリカ
「過去の光景?を継ぎはぎにされているのでしょうか」
ヴィル
「……」燃える人里を見て、少し押し黙ろう。
ナナ
「さて、じゃあコアを壊さないとね。どこにあるのやら」あたりを見回そう。
GM
「あれは、アスィルムラート王国の首都クルィシャだ」ここで、アレクサンドラが語りだす。「この日、王国はほろんだ。今から3000年以上前のことだよ」
ヴィル
「過去のお話……」
ナナ
「3000年ね。歴史の勉強なんてしたことないからよくわかんないや」
「私たちにできることは今と未来を変えることさね。さっさとあいつを倒して、いつも通りの日常を取り戻せばいい」
クラリカ
「これが……彼らの歴史を記憶しておきましょう」
GM
アレクサンドラは語る。「私たちは、貴公らが魔法文明時代と呼んでいる時代の終末期に生き、そして死んだ者たちなのだ」「“奈落”に囚われた記憶……とでも呼べばいいのだろうか」
リュドミラ
「……」3000年も前の人なら、ルンフォ知らなくてもシカタナイネ。
アクロ
「なるほど」
GM
「私たちと同じように〈奈落〉に囚われた記憶たちは他にもいるだろう。かつて、魔神と戦い散っていった、“壁の守人”が」と、アレクサンドラは言う。
「もしも貴公らがこの先もこの地で魔神たちとの戦いを続けるのなら、また私たちと出会うことがあるだろう。その時に、私たちの遺品を身につけて魔域に挑んでいたのなら、私たちは貴公らに力を貸すことができるやもしれない」アレクサンドラはそう言って耳飾りを外すと、君たちに……誰に渡そう……(コロコロ)――近くにいたアクロに渡すね。
「これを持っていけ。このお守りを身につけていれば、魔域の中で私を呼ぶことができるだろう。ただし、“壁の守人”の記憶で形成された魔域に限ってにはなるが」
アクロ
「……もらっていいものなのか?」
GM
「構わぬ。記憶だけとなっている私には不要のものだ。未来ある貴公らに使ってほしい」と、アレクサンドラは頷きながら言った。
アクロ
「そうか」受け取る。
GM
「さぁ、見えたぞ」アレクサンドラの声が聞こえる。君たちはいつの間にか歩いていたのか、丘の上に立っていた。「あれを破壊し、守るべき者たちと共に、大地に戻るのだ」そう言ったアレクサンドラが指さす先には、〈奈落の核〉がある。
ナナ
「ん」
GM
君たちのいる丘の下の方から、汽笛が聞こえる。見やると、丘の下に魔動列車が止まっていた。もしも振り返るのなら、もうそこにアレクサンドラはいない。
ヴィル
「すっごい体験しちゃったよ……」呆けつつ言う。
ナナ
「じゃあ、またね」〈奈落の核〉を壊そうとするよ。
ヴィル
「あ、ナナち壊す? じゃあよろ」
ナナ
「私たちができるのは、今と未来を変えることだけ。でも、過去の悲劇がちょっとだけすくわれるなら」「それも悪くないのかも」
クラリカ
「では、また会いましょう」と消えていったほうに言いつつ、壊すのを見届けます。
ナナ
コアを壊します。
GM
では、少しずつ景色が歪む。丘の下で、「冒険者さーん!」ヤルノが君たちに向けて手を振っている野が見える。「出口らしき穴ができました! お早く!」
ヴィル
「うわっ。いこいこ!」
アクロ
「ああ、そうだな」
ナナ
「了解。余韻に浸る暇もないな」
リュドミラ
既に汽車に向かってる(おい)。
クラリカ
「いま行きます」駆けだします。
GM
では、君たちを乗せた魔動列車は走り出す。やがて、君たちが昼食を取っていたときの風景に戻り、君たちの手の中にはアビスシャードが6個握られていた。
GM
「ありがとうございました!」とヤルノが君たちに声をかける。「ところで、もうお一人いらっしゃいましたよね。アレクサンドラさんでしたか。彼女は……?」と、ヤルノは君たちに尋ねる。
ナナ
「……帰ったんじゃないかな」
「また会おうって約束したし、きっと大丈夫さね」
ヴィル
「いや、ナナち。さすがにそれだと魔域に放ったって受け取られちゃうから、ちゃんと説明しよう??」
ナナ
「……私は、適当にそれっぽくお茶を濁したかったんだけどなぁ」
ヴィル
「さすがに魔域に放置っぽく言うのはでショ!?」
リュドミラ
「魔域の住人……」代わりと言っては何だが端的に説明。
クラリカ
「”奈落の魔域”の一部だったようです。かつての守人の意志を持ち、協力してくださいました。」
GM
「なんと!?」では、ヤルノは君たちの説明に驚きつつも、信じてくれたようだ。「そうだったのですね……。確かに、かつても魔域の中で過去の”壁の守人”らしき人物に会ったという記録は残っていますが……」
アクロ
「この地方だと偶にあることなのか……」
GM
まぁ最も色濃く魔神との戦いが行われている場所だからね。「もしもまた、彼らと会うことがあれば、どうか協力してあげてください。これは、コルガナ地方に住むものとしての祈りです」と、ヤルノは君たちに言う。
リュドミラ
「……」頷く。
ナナ
「過去の記憶に触れてしまったからねぇ……。まぁ、任されよう。慣れない仕事だけどね」
ヴィル
「うん! そうだねそうだね。僕にも目的はあるけれど、あの人たちのことも何とかしてあげたいね!」
GM
そうしてしばらく走ったのち、列車内に「まもなく、クルツホルム~。まもなく、クルツホルムでございます」という放送が聞こえる。君たちのコルガナ地方での冒険が、幕を開けようとしていた……。
リュドミラ
駅に着いたら皆バラバラになりそう(
GM
すっかり夜になっていてギルドで寝泊まりするようにヤルノが誘導するよ。
クラリカ
鍋でもご馳走します。
リュドミラ
すまんな。リュドミラ普通の食事は取らないんだ……。
GM
ストイックなルンフォだった。
クラリカ
(._.)
リュドミラ
必要な栄養源は取ってるからね、カプセル以外も食べたら栄養過多になってしまう(
GM
ちょっと女の子な理由だった。
GM
ってところで、序章は終わりとなります!
一同
おつかれさまでしたー。
序章 リザルト
・経験点:1470点+ピンゾロ
・報酬:1600G
・名誉点:20点
・成長:1回
・任意の〈能力増強の指輪〉1つ、〈赤の眼鏡〉
・アレクサンドラの遺品〈ラピスラズリのお守り〉
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