詩  「かぜ ひき さん」

@aono-haiji

第1話  詩  「かぜ ひき さん」


何? 何処へ行こうとしてるの?

そうだよ

誰にも問われない

問われたら

すぐ そこで

こわれてしまう


君は ねえ

誰のものでもなかったし

誰にも愛されなかった

でも 君は

思い続けてることがあったのか

もし 愛されたら

そこに どんな気持ちが芽生えるのか

えんぴつで描いてごらん

ゆら ゆら ゆれる

ばらの 葉のうえに


あいた た た

虹色の血が流れる

おまえにも

色のある血があったのか


傷つけてる

きずつけてる

ほんとうは


好きなのに


好きって言ったら


わたしもあなたも

かみさまのまえで


指をすりつぶしてしまうくらい

罪深いと思ってしまうのは

なぜ


ゆるされるためには

すこしの隙間すきまがいるよ

とかげが 光るくらいの



きっと かぜを ひいたのね

すっかり熱におかされ

こわれてしまった

あなただから

一度だけ

わたしの 瞳を 見てくれた

違うわたしで いてもいい?


苦しい 夢の中だから

言ってあげる


走りたいね

走りたい

わたしたち

たち?

いっしょにしていい?

とんでもない坂道だよ

でも いいな

ちてしまいたい



ごめんなさい

あなたは  しらない

眠っているから


わたしが

けして

愛してはいけないひとを

愛してしまったこと



ふふふ


今日は バッタの日だから

あなたに届かない

チューブラーベルを歌うか



しんじまえ


わたし

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

 詩  「かぜ ひき さん」 @aono-haiji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る