下落相場との向き合い方。配当。投資成績について

イランとイスラエルによる中東戦争相場の開始とともに月曜から下落が始まった。


世間では「いったん株を売ってまた買いなおした方がいい」

「そろそろ空売りを入れるべきだな」 「株はスイングをして稼ぐべきだ。長期投資ってのは、暴落した時に仕込んだ株だけを持つべきであって、普通の相場ではデイトレかスイングをして金を稼ぐものなんだ」


などほざく連中が現れ始める。


筆者の投資成績。17日の水曜の終値。

事前にメモしておいた14日金曜の終値との下落率を比較。


市場平均

日経  ▲3.98% 

TOPIX ▲3.44%


運用ファンド

分散 ▲3.06% (βヘッジのはずの株も全滅した)

外需 ▲2.46% (Jリートが逆相関で上がる)

低減 +0.21% (機動的にリバランス。米株の下落をヘッジ)

成長 +1.2%  (ニデックが奇跡のIRで大幅に上昇した)


市場平均について。パーセンテージで示すと暴落相場と呼べない。

現時点ではただの下落だ。暴落の定義は高値から20%から30%下がることを言う。日経平均は約4%ほど下げており、これは「下落」であるが、ニュースなどでは「大幅な下落」「急落」と平気で表現されて投資家の不安をあおる。

記者がまず三流である。


筆者の運用ファンドは、金額ベースでの下落を示すと、

資産額が圧倒的に多い「分散」「外需」の下げが響いて666.268円の減少となった。

株で慣れてない頃の自分だったらゲロを吐いていたかもしれないが、

次第に慣れるものである。


年初からのトータルリターンは+300万のラインを少し下回ったくらいで

現時点での投資成績は十分なプラスだと言えるだろう。


面白いのが、「外需」は資産の1割をJリートに昨年時点で組み替えたので

総資産がTOPIXより下げなかった。複数アセットを組み入れる効果が良く表れている。「分散」はインフレ指数に連動するはずの日本株が短期的には

全て下がってしまっているが、これも市場のパニックによる一時的な調整ですぐに上げ始めるだろう。(暴落相場の初動では機関投資家は現金を確保するために

本来なら売るべきではない株までまとめて売ってしまう)


「低減」と「成長」は下落するどころか上げている。

ニデックはこれ以上株価を下げたくない経営側の意向でAI関連製品の

IRを発表したのだと思われる。本来なら本決算で発表したかったのだろう。

そもそもニデックはすでに下げ過ぎてあるからIRの発表がなかったとしても

下げは限定的だったと思われる。


「低減」は、15日月曜から暴落相場が始まることを見越して

累計80万円以上の資産を機動的に組み替えて下落に備えていたら、

下がるどころか、むしろ上がっていたことに驚いた。

これがアクティブファンドの腕の見せ所なのである。


「低減(資産額400万)」で保有していた含み益20万を先週までに確定しておき、

下落相場が始まった際に下げない銘柄を組み入れておいた。現在の含み益はゼロ

となってしまったが、確定した分の利益はもう減らない(カバードコールなど

新しいETFを買ってある)のでトータルリターンに影響がないのだ。



さて。ここからが本題なのだが(-_-;)


冒頭の文章を再びここに書く。


①「いったん株を売ってまた買いなおした方がいい」

②「そろそろ空売りを入れるべきだな」 

③「株はスイングをして稼ぐべきだ。長期投資ってのは、暴落した時に仕込んだ株を持つならいい。そうじゃないならデイトレかスイングをして金を稼ぐものなんだ」


①は株を売って同じ株を買いなおしたいのだろう。これが不可能なことは

何度も書いているが、「低減」のようにβ資産を売却し、βヘッジ、あるいはアルファ(逆相関)が取れる銘柄を買うならわかるが、


【売りたいのなら先週までに売るんだよ。水曜時点で売るのは少し遅い】


②も同様の理由で遅い。日本株を売るのは危険だ。

なぜなら、米国ハイテク株が決算シーズンで暴落したとして、その流れで

全世界同時株安となって、最後にインド株や日本株、ドイツ株などに世界の

逃避資金が流れ込んでくる可能性が十分に考えられる。


それほど今の日本株のファンダメンタルズは強いと判断。

戦争相場と関係なくボトムアップ・アプローチを採用して保持継続するべきだ。

俺は、売るなら割高な米国株に限ると考えている。


③は意味不明である。


・普段からデイトレなどしてる連中がまず暴落相場で株を買えるのか怪しい。

・日本は上昇相場。デイトレするより保持継続した方が総合利益が高い。


デイトレ、スイングとは、株が上がった下がった一喜一憂する「小金稼ぎ」

不確定要素が満載で再現性に乏しい。


配当金投資とは、株価の上下に関係なく、財務などのファンダメンタルズに

元ずく「定収入」

優良企業であれば連続増配が期待できて、毎年積み上げることができる。

再現性があるのでもらう期間が長ければ長いほど、リターンが向上する。


現にJリートは株価が下がり続けているが、どこも決算で増配を発表している。

価格が下がってもキャッシュインが増えているのだから投資先として価値がある。


デイトレ・スイング →期間が長いほど損をする可能性が高い。

配当再投資 → 期間が長ければ積み木のように増えていく。


バカ → 目先のことを考える。

賢者 → 10年先を考える。


素人 → 下落相場でパニックに。

賢者 → 下落相場でも投資先の企業が倒産しないことを知っている。


下落相場の過ごし方

バカ → すでに大底の株に空売りを仕掛けて焼かれる。

賢者 → 安い優良株を発見して買い付ける。


株価が、上がらなくても下がり続けても、配当だけは得られる。


仮に第五次中東戦争の影響で年末まで続く暴落相場となってしまったとしても、

(FRBの追加利上げが決定すればそうなる可能性がかなり高い)


我らアクティブファンド運用者には以下の強みがある。


指数ETFを買ってる連中

( ゚Д゚) 資産額が下がったぁ。どうにもなんねえなこりゃ。


我々

(*´ω`) 上がった株と下がった株に分かれている。全部は下げてない。

その中で最も安いと思われる株を買っていこう。事前に候補は考えている。

配当が入ったら再投資も考えよう。


俺とデビューさんは22年の急落相場で配当のありがたみを感じたものだ。

俺はシーゲル理論によって配当再投資戦術が下落相場の強みになることを知っている。下手に株を売ったりしないで、天から降ってくる配当金を待ちながら

過ごすのが個人投資家としての正しい判断だ。


相場が本当に大暴落したとしても

俺の選定した日本株は超優良資産なので売る必要はない。


(仮の未来)日経が34,000円へ下落。

素人「う、うわぁあああ!! 日本株なんて買うんじゃなかった!!」

賢者「資産の評価額に気を取られず、配当をしっかりと頂こう」


動かざること山のごとし。不動の姿勢を取らないと配当権利を跨げない。

配当再投資と素人連中は口々に言うが、それを実践できる人はほぼいない。


含み益、含み損 → 短期的には不確定要素だが、長期ではプラスになる。

配当、分配   → 短期的には少ない金額だが、長期では莫大な金額になる。


いつか株価が回復するか分からないので暴落相場でも株を持ち続けると、

いつか回復して上がる時が来る。23年度相場のようにね。

24年度本決算を通過後の日本株は大幅に増配して力強くなるが、

中東戦争の激戦を潜り抜けないといけないので試練の時だ。


「暴落相場の初動で株価が下がったとごちゃごちゃ言うな。

 株を買ったならその株と一緒に死ね。この世界で生き延びたいのならな」


先を見ることのできる人間だけが、投資で勝つことができる。

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