ご主人へアドバイス

日清の決算後の株価低迷について


・いつか必ず上がるはずだと大きく構える。

・5月の本決算で大きな動きがある可能性が高い。


①胆力(下げても我慢する)

②資金力(自分には十分な金がある)

③理性(マーケットや財務の分析)


株式投資には以上の三つが必要。

株の初心者に絶対的に足りないのが①

これを経験で身に着けるしかない。


理屈

・株は短期的にはよくわからない動きをする。

 ここで売るのが素人で売ったら大損する。

・長期的には業績に対して株価が訂正されていく。


・食品セクターは日経と相関が低い(逆の値動きをすることが多い)

・逆に日経下落時に上がる可能性もある。

(業種別では食品、海運、原油、飲料、タバコなどがβヘッジの株となる)

 

※β(市場平均)ヘッジ(資産の下落から身を守る)


・前回の決算後に大口の機関投資家が入れ替わってる可能性あり。

 奴らは本決算での通期見通しや増配の有無を気にしてる可能性が高い


・子会社の日清シスコ、湖池屋、日清ヨークなど絶好調。

HDの中心となる日清食品のみらなず全方位で日本最強クラスの食品メーカー。



株が下がる

→ お前の投資は間違っているんだと市場が語りかける。


素人は考える。

→ もう終わりだー。もっと下がる前に売ってしまおう!!

その後、5月の本決算後に上昇を始めて置いていかれる恒例のパターン。


玄人は考える。

→ そうじゃない。俺の投資はよく考えた末に行ったものだ。

今は確かに上がらないが、いつかは上がるはずだ。そう信じる。


株式投資とは、毎月の給料が発生する会社勤めとは違う。自分の代わりに投資先企業の社員に働いてもらい、その利益の一部をキャピタル(含み益)とインカム(配当)によって分けてもらうのだ。部下(出資先の社員)が今すぐに利益を出すことができなくても、それを温かい目で見守る優しさも必要。


掲示板に多いのが、株価が下がった瞬間に「このくそ株が~~!!」と投げ売りする奴である。俺なら逆に「株価が下がったのならお昼にカップ麺でも食うか」と気長に待つ。筆者の場合は、花王がインフレによる原価高で苦しんでいた22年からずっと花王製品を余るほど買い続けてる。花王はしっかり毎年増配をしてくれた。

今年で34年連続の増配となった。俺は花王の長谷部社長を気に入っている。


自分が利益を得ることだけを考える前に、自分もまた企業に貢献する。


以下は日本最古のノーロード投信、さわかみファンドの投資哲学。


「企業応援団になろう」


「短期の値動きを気にするハゲタカ投資家ではいけないよ」


「株価がいったん下がったら、そこで買う。我々はバーゲンハンターだ。

 次に株価が上がるまで気長に持つ。たとえ何年かかっても待つんだ。

 そうすると、いつか必ず株価が上がる時が来て膨大な含み益となる」


日清の株価が低迷していても、今日も普通に大衆薬局(ドラッグストア)やスーパーに日清食品HDの製品は並んでいる。例えば十勝飲むヨーグルトやピルクルもそうだ。コーンフレークやフルーツグラノーラもそうだ。自分がまずその製品を買って、例えば腸内環境を整えてくれるピルクルを40日飲み続けてその価値を確かめればいい。ピルクルは健康飲料として国の機関に表彰されてされているのだ。


筆者が投資を始めた当初。さわかみファンドの定義する「生活者投資家」という言葉に感銘を受けた。企業とは株価でみると遠い存在となるが、実は身近な存在なのだ。身近な存在を応援したいという気持ちがないと、長期投資などできない。


日々の生活の中に、日清食品HDのあらゆる製品が存在するのだ。今自分の家においてあるカップ麺が、アフリカ諸国や東南アジア諸国の家庭にも存在するのだ。



安藤百福クロニクル

https://www.nissin.com/jp/about/chronicle/


百福さんが、どれだけ苦労して即席めんを開発したことか。


自宅の裏庭に建てた研究小屋 (再現)を見て思うこと。

1974年に創業したニデックの小さな作業小屋と同じなのだ。

百福さんには、間違いなく成功者の魂がある。


ご主人へアドバイス。

君が投資したのは、くらだない企業の株なのか?

ある日ぽっと出て、不景気になったらすぐに消えてしまうような紙切れの株なのか?


そうじゃないだろう。

前回の決算で暴落した、100株の宝を持っているんだよ。

俺にはその電子上に表示されてる100枚の株が黄金色に輝いてるように見える。


日清食品HDは、コロナによる大不況の中でもリモートワークでの需要が増大。レストランから逃げた顧客がこちらに逃げてきたのだ。20年から今日まで過去最高益を更新し続けてきた。戦争、災害においてもカップ麺の需要は高く、現在の社長は「日清のカップ麺は今や社会インフラなんです」と言っているほど。単なる食品メーカーの枠を超えているのだ。


ポテチやフルグラなども保存がきくので災害時に便利である。異常気象に起因する山火事、ハリケーン、竜巻、津波、大地震などは地球全土で起きている。

言っては悪いが地球がおかしくなればおかしくなるほど、インスタント食品の需要がますます高まるのだ。


即席めんをこの世で初めて開発したのは、日本である。創業者の安藤百福である。

このような発想は極東アジア人だからこそ生まれたこと。

米英独仏蘭の西洋列強国には到底できないことを、日清はやってのけたのだ。


日清食品ホールディングス株式会社

代表取締役社長・CEO

https://www.nissin.com/jp/ir/integrated/ceo_message/


社長の株主に対するメッセージをしっかり読んだ方がいい。


株価と対話するのは初心者に多い発想だ。

俺なら、社長や役員と対話して企業の価値を判定する。

なぜなら短期的な株価の値動きに価値などないからだ。

だからこそ俺は、決算後の暴落銘柄をすぐに拾い集める。そして次の決算まで寝てればいい。寝るのも本格的な長期投資家の正しい仕事なのだ。

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