【家計の管理】 費用の概念が分からぬ愚者の例
筆者の姉の趣味の「スポーツジム」の費用を書いていく。
ここから「何が無駄」で「どう使えば」お金が増えるのかを考えてみよう。
自宅から通って都内にあるジムを利用する回数。毎週2日。月8回。
(会社が休みの日は休まず通っている)
費用の内訳 (一か月あたり)
・月謝
10,000円
電車賃(最寄りからJR赤羽駅まで。片道770円)
12,320円
駐車場代(1回につき300円)
2,400円
最寄り駅までの車のガソリン代
(距離往復10キロ。燃費 27キロ/L。
埼玉県のガソリン価格平均167円/ = 1キロあたり12.2円)
1,952円
計26,672円(月額)
年間では「320,064円」の支出となる。
問題点。
・ジムの月謝代よりも電車賃の方が高い。
・ジムの場所が遠方かつ行く頻度が多いことで費用が増える。
・自宅から10キロ圏内にもスポーツジムが複数あるが、
あえて都内に毎週通っている。朝6時に起きて一度も休まずに。
費用の改善案。
→仮に自宅から10キロのジムにした場合、
自動車で通うことが可能になるため、
月謝1万円とガソリン代(最寄り駅と変更後のジムまでの移動距離が同じとする)は同額として変更せず、【電車賃】と【駐車場代】がなくなる。
結果、月14,720円、年176,640円の費用が改善される。
時間の節約効果。
・電車が往復で1時間30分。待ち時間含めて2時間。
・最寄り駅まで車を運転し往復で40分。
・月【約21時間】 年間【約252時間】が生み出される。
【もっとも愚かなのは、無駄な費用のことではなく、投資家として
勉強する時間を失っていることである。この2時間を毎週2日、
読書に回すことでシーゲルさんやリンチさんの著書がどんどん読める。
またニュースの閲覧や個別企業の決算分析の時間にも使える】
「負ける投資家とは、会社の給料や投資資金の過多が重要なのではなく、
そもそも家計の管理が下手であり、費用の概念が分からず、
お金をドブに捨て、最も貴重な【時間】を無駄にする人間のことである」
母と姉のよくある会話
母「都内までジムに通うお金がもったいない。節約しなさい」
姉「私は都会まで出かけないと私にあう先生がいないんだ!!」
母「もっと家計のことを考えて行動しないと困るわ」
姉「私も私なりに貢献するために都内の駅にある金券ショップで
優待券やギフトカードを買ってきている!!」
そして2時間以上泣きわめくために会話にならず。
姉は発達障害が疑われるため、自分の意見を人から否定されると
過剰反応を起こす。アスペルガー症候群にも特徴が類似している。
【優待券と金券を】金券ショップにて自分のお金で買う。
例:VISAなどのギフトカード。
額面が5000円。現金で2~3%安く購入。平均で3%としよう。
5,000円の価値のある金券を、4850円で買ったことになる。
1年かけて40万円分の金券を購入。母に渡す。
ヤマダ電機やスーパーで使用する。
母 (T_T) これって節約になってないんだけど?
筆者 (^_^)うん
母 ( ゚Д゚)
金券が使えないスーパーが多いし、定員に金券を
提示しても金券のレジ処理を知らない人が多くて、そのたびに
店長などを呼び、レジの後ろが混雑してしまう。
筆者 ( `―´)ノ
それにキャッシュレス決済や専用プリペイドカードを使うスーパーやドラッグストアが増えてきたので金券の出番が少ない。金券で買ったらポイントがたまらない場所もある。ポイ活にとって致命的だ。
母( ゚Д゚)
結論として、現金の方が使い勝手がいい。
都内で金券を買うことは、家計の節約になってないし、
そもそも電車に乗って毎週2回、都内に行くことを控えた方が、
家計の負担を減らしていることになるんだけど。
① 【都内で金券(ギフトカード)を買うことの節約効果】
・年間で40万円分の金券を購入。
・額面に対して3%安く購入。
・年間で12,000円の節約効果にしかなってない。
ヤマダの優待券を買うことの節約効果もあまり大きくない。
有効期限が半年間と限られるために買う側としては焦る。
家電は買い替え以外で欲しいものは特にない。
② 【都内のスポーツジムに通わず、近隣のジムに変更した場合】
・前述のとおり、年間で176,640円の節約効果。
母が都内のジムに通うことを注意したことは極めて妥当である。
都内通いを10年繰り返した場合(ガソリンなど物価の変動は考慮せず)、
単純計算で160万の費用が生まれてしまい、
この費用だけで新車の軽自動車が買えてしまう。
姉はこれでFP3級保持者である。利益や費用の概念が全く理解できて
おらず、給料を稼ぎ適当に株を買えば資産が増えると信じている。
どうやって資格を取ったのか?
テストで合格点だけ取ったら大切な知識は忘れるのか。
【資産運用案①】
約17万を上述の費用改善案にて捻出したとし、それを
TOPIXのETFに23年度1月4日の大発会で全額購入したとする。
(というか、昨年の5月以降に何度も買うように勧めていたのだが…)
→株価上昇30%、分配2%とし、トータルリターンは32%。
分配金込みで54,400円の資産増加となる。家計の負担を減らしたいの
なら、いったんETFを売却して利益を確定し、ここで生じた含み益の分5万円だけでも母に手渡した方が、金券購入の節約効果12,000円を
大きく上回るだけでなく、投資元本17万は残るのでまた投資に使える。
【資産運用案②】
費用改善によって生じた17万に対し、さらに金券購入費用の
40万を加算し、23年の年初に計67万円を資産運用に回すとする。
1月4日に三井住友FGを買うと買値が5,278円。
年間の配当金が「27,000円」の見込みとなっている。
買値からの利回りは「5.1%」と高い。
金券購入時の節税効果、実質利回り3%を超えている。
三井住友は株価が「35%」上昇し「19万」の含み益。
配当を含めると、トータルリターンが「40.1%」と資産額が増大。
年初の段階で買った三井住友FGの評価額は、当初の5,278円から、
7178円へと成長している。また日銀が来年以降に金融緩和の解除を
目指すことが有望視されることから、
毎年27,000円の配当が確実に得られる可能性が高い。
しかもこの例では、投資資産が67万円もあるなかで
三井の買値が約52万円のために投資資金が14万以上も余っている。
仮にこの14万円で、年初から利回り4%のJリートを買っていたとすると、配当金と分配金の合計額が、前述の27,000円から32,600円に増加。
以上は税引前の計算であるが、仮に2割の税金を引いた後でも
25,975円は手に入る。利息収入だけでも金券の節約効果より高い。
無知蒙昧な人間が家計へ貢献したいというのなら、金券など買わずにこの資産運用から得られる配当金を親に手渡した方が効率的だ。
もっとも、本人は日本株が機関の空売り天国のためにデイトレードや短期トレードをすることで資産が増加すると信じており、配当権利を得る前にテレワのごとく頻繁に売買をしているため、まともな株で長期投資をしたことがない。
買っているのは大体、利回りが極端に低く、しかも筆者から見て
投資不適格な優待株ばかりであり、しかも古いNISAで買っているために5年以内に強制決済している。
優待品は品物なので初めから非課税。優待券の分だけ配当金の割合が低く
なり、その低い部分に対して非課税にしてところで節税効果は薄い。
これは投資の初心者でもすぐに気づきそうなことであるが、
そのレベルのことにも気づかないのだから永遠の素人である。
統計的、数学的にデイトレードや短期トレードが無意味であることは、
ピーター・リンチ、ジェレミー・シーゲル、アンソニー・ロビンスの各著書でも繰り返し述べられており、しかもその本を本人が読んでいるはずなのに(実は姉が乱読し、それをお下がりとしてもらった筆者が、最低5回以上は繰り返し読んでいる)
そこから何も学んでいない。本を読んでも何も学んでいないのなら
穴が空いたコップの底に水を流し続けているのと同じだ。
みんなには、「悪い投資家」「負ける投資家」の例を知って欲しい。
そして自分がそうはならないと肝に銘じて欲しい。
何度も言うように、資産運用とは家計の管理から第一が始まり、
「費用(資産運用では手数料や税金)」の概念が分からない投資家は、
10年単位の長期で考えると莫大なリターンを逃すことになってしまう。
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