第40話 エンシェントドラゴン
1月に一回くらいのペースで他の仲間と同じ依頼を受けていた。今日はミコト達と一緒に亀竜の討伐だ。
「亀竜なんか、すぐおわるだろ?」
「大亀竜がいても?」
「余裕だろうな」
「さっすが!チフユにヨシキ」
平原を荒らす亀竜は即倒さなければ卵を産むからな。
「いたっ!って、でかあい!」
「あんなもんだろ!さきいくぜ!」
「おいおい。間引いていけよ」
「私も行ってくる」
「あいよ!んじゃ俺もいくかな」
3人飛び出していってしまう。
大亀竜が倒されると他のメンバーはレベル酔いし始めてまだまだいる亀竜が倒されるたびにレベル酔いが苦しくなってくる。
「終わりっと、どうしたの」
「レベル酔いよ、どんだけ強いのよ」
「あぁ、まぁそこそこかな?これでレベル酔いしてるくらいだから百ちょいくらいか?」
「これでも百五十はあるわよ!」
「ゔー、怒鳴るなよ」
「頭割れそうダァ」
「まぁこれも経験だな」
6人がしばらくして動けるようになったらギルドに報告して現金で半分に分ける。
「私達こんなにもらえないよ?」
「一緒に討伐にいったんだから分け前は半々な」
「いいの?本当に?」
「いいにきまってるじゃん!」
「やった!」
「結構な大金だぜ?」
「なんに使おう?」
まぁ、いつもこんなもんかな。
堅パンを齧りながらレイナとヨシキと3人で街ブラをしている。
ヨシキは買い食いをしていて、レイナはアクセなんかの露店を見ている。
するとマジックバックを売る店があってゴロ爺がいるではないか!
「おお。おまえらか!カズヤはどうした?」
「カズヤは何回かゴロ爺の家に行ったらしいけど留守だったって」
ここでマジックバックを売ってるからだろうな。
にしても古臭い型のバックだな。
「もうちょっと可愛いのとかをマジックバックにすれば売れるんじゃないか?」
「そ、そうなのか?マジックバックといえばこう言うもんだと思っていたが違うのか?」
「レイナの持ってるのもマジックバックだよ」
「可愛い」
「ほー、そんなんが売れるのか!こりゃ急がねば!ありがとな」
「カズヤに場所教えておくよ」
「おお、そうしてくれ」
荷物をまとめるとバックを買いに走っていった。
もうすぐ半年になるなぁ、なにもなくはないがよくここまで持ったもんだな。
そしてヨシタカの誕生日が近づいてきたので竜の巣へと出発する。久しぶりにオーガなんかと戦いながら森の奥に入っていく。
竜の巣に着くと早速レッドドラゴンが口を開けて襲って来るが敵ではない。
「ここらで遊んでおくか?」
「いいや。俺たちも強くなったんだ最下層まで行くぜ」
3人で最下層へと進んでいくとブラックドラゴンが大量に沸いていた!
「あの馬鹿コアが!」
「うおぉぉぉおぉぉぉ!」
「シッ」
3人でブラックドラゴンを倒しまくるとレベル酔いをしてきたのか二人の動きが悪くなる。
「おい!負けるなよ!」
「わかってるよ!」
「わかってる」
3人でブラックドラゴンを倒しまくってようやくあと少しになった所でコアが出てきた。
『おどれらまた、ブラックドラゴンちゃんをこんなに倒しやがって!なんぼかかってると思っとるんじゃい』
「うるせぇよ、こんなに大量に作ってたら誰も入ってこれないだろうが!」
『入ってきてるだろうが』
「まあな。でもエンシェントドラゴンに用事があるんだ」
『ふーん、帰るのか?』
「あぁ。だからブラックドラゴンは程々にな!」
『わーったわい、よろしくやれよ!』
「あぁ!」
少し休んで扉を開けると中にエンシェントドラゴンと、岩竜がいた。
『おぉ、チフユか、帰るのか?』
「あぁ、頼めるか?ってかなんで岩竜までここにいるんだ?」
『おお。あの時の兄ちゃんか、ここにくる途中で腹が減ってしまってな、あとまだアレあるか?』
アイテムボックスに入っている堅パンを全部出した。
“バリボリ”いいながら二匹で食べている。
『美味いな!この食感がたまらんわい』
『そうだな』
二匹にとってはスナック感覚なのだろう。
『では腹も膨れたしいこうかのぉ』
『ワシも手伝ってやろうか?』
『なーに、簡単なことだから我だけで大丈夫だ』
背に乗せてもらい竜の巣を飛び立つ。
すぐに魔王城の前に着くとみんな待っていた。
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