第21話 レベルとランク
500を超えた二人を連れて最下層に来ると二人とも身震いしてきた。
ブラックドラゴンを眺めているとレイナが先に動き出す。迦糸術で決める気だがそれを切られてしまうので両手に刀を、持って突っ込んでいくブラックドラゴンの前で急加速して曲がり背後から刀で傷をつける。噛みつきを躱し手首を切り取りなんとかブラックドラゴンを倒す。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
「お疲れ様」
次はヨシキの番だ、最初からクリスタルソードという技を使って剣を強化すると一直線にブラックドラゴンに向かっていく。そのまま防御を無視して一刀両断した。
「さすがだな」
「これが最強の敵か」
「だな。これ以上となるとエンシェントドラゴンくらいじゃねぇか?」
「そうだろうな。汗がひどい」
「私も死ぬ覚悟だった。
「そんな覚悟で言っちゃダメだよ、だって俺から見たら余裕があったと思えたし」
「「どこがだ」」
「あははまぁ、上に戻ろうか」
『もう行くのか』
「あぁ。今度帰ってきたらまたポイント空にしてあげるよ」
『けっ!元気でな』
コアもな!
上に戻るとようやく落ち着いたみたいで、汗を拭き出す。
「最強の敵も倒せる様になったし、これで心置きなく旅ができるな!」
「えぇ。問題ない」
「どこかいくあてはあるのか?」
「ない!」
「らしいね」
「そうだな。まずは王都に戻って風呂に入りたいな」
「よし、王都にレッツゴー」
「「おお」」
二日かけて王都に戻ると王都の宿屋でゆっくりと風呂に入る。今頃みんなそれぞれ風呂に入ってるんだろう。リラックスして風呂に浸かっている。
風呂から上がると堅パンを買い溜めしにいくのと、傷んだ防具の整備を任せに行く。最後にイーグルさん達に会いにギルドはやってくると、いつもいるのにイーグルさん達がいなかった。
「イーグルさん達なら今度ある昇級試験の為に訓練場にいるわよ」
受付のお姉さんが教えてくれた。
訓練場に行くといつもよりピリピリしていて怒号が飛び交っている。
「そんなんで、ランクあがんのかよ!」
「あー!あげてやるよ!」
“ガッシィン”と二人がぶつかり合う。
力が拮抗しているのでその場から動かない。
「オラアアアァァァァ」
「うおぉぉぉおぉぉぉ!」
どっちも同じくらいの強さだ。
「はあ、はあ、はあ、」
「精が出ますね!イーグルさん達」
「おおう!チフユじゃねーか!」
「今日はドラゴンステーキだ!もういっちょ頑張るぞ!」
「「「おお!!」」
そして四人の姿を見ているとうれしくなってくる。イーグルさん達はBランクだ、と言うことは俺と同じAランクに挑むと言うことだった。
訓練が終わりシャワーを浴びてきたのか濡れているイーグルさん達の下に行き、
「いよいよAランクですか?」
「おう!そろそろ俺たちもチフユに負けてられないからな」
「そうだぞ!一緒のAランクにしたいって言い出したのはイーグルだからな」
「ガンツ!テメェそれ言うんじゃねーよ」
照れ隠しにガンツさんに当たるイーグルさん。
「まぁ、まだまだかもしれねぇが少しでもな」
「あはは嬉しいです!同じAランクになりましょうね!」
「よし前祝いだ、今日は食うぞ!」
「飲まないんですか?」
「明日が試験だってのに飲んでちゃやってられないだろ?」
「明日なんですね見にきますよ」
「ますます負けられねぇな!」
晩はドラゴンステーキを出してもらい一緒に食べる。試験は戦闘試験であり同じ様なAランクに上がるために特訓してきたものと戦うことになる。
次の日はやはり賭け事が行われていてこれはイーグルさん達にかけた!相手は戦士、盾士、弓師、魔術師と、少し似た相手だ。
まずは、戦士のイーグルさんが飛び出して行ったそのまま盾士とぶつかるが盾士が少し引くことで剣筋を逸らすと、そこを相手の戦士が斬り込むと盾士のガンツさんがそれを受け止めると槍士のウエンツさんがすかさず戦士の脇腹を突く。弓師からの矢を盾士のガンツさんが防ぎ魔術師同士が、魔術をぶつけ合う。そこにイーグルさんがアタックして魔術師も撃破、最後に弓師と盾士になったので相手側が降参した。
「やったぁ!」
「やったぞチフユ!」
「凄い」
壇上ではギルマスにAランク資格を貰い泣いているイーグルさん!泣いちゃダメでしょ。
「いやぁ!同じAランクだぞ!」
「ですねー!」
「あははは」
イーグルさんによる金貨は倍になって戻ってきたので奢ると言ったら大喜びしていた。
あと、バックをマジックバックにしてあげた。これで狩りも順調そのものだろう。
その日はベロンベロンになるまで飲んだイーグルさん達がいた。
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